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障害のある方の就職事例

ADHD・アスペルガー症候群(発達障害)の仕事・就職事例 -商社・事務補助-

ADHD・アスペルガー症候群(発達障害)の仕事・就職事例 -商社・事務補助-

自分の課題が明らかになると、解決できる

男性/30代/商社/事務補助

ADHD・アスペルガー症候群(発達障害)

抜群の第一印象、なぜ就職できない?

Fさんは、幼少期にADHD(注意欠陥多動性障害)とアスペルガー症候群と診断されました。

ADHDはアスペルガー症候群と同じように、脳機能の偏りによって極端に落ち着きがなくなったり、衝動的な行動や過活動など、集中力の維持が困難なことがあります。ADHDとアスペルガー症候群を併発すると、本人の言葉による説明が少なく、興味が次々と移り変わっていく傾向があります。その言動に周りの人たちは困惑したり、振り回されたりすることがあり、周囲の障害理解や適切な支援が必要です。

LITALICOワークス利用前、Fさんは就職活動にハローワークを利用し、さまざまな求人に応募しましたが、不採用が続きました。そんな折、就労移行支援事業所LITALICOワークスを知り、就労支援を利用することを決めたそうです。

初めてLITALICOワークスにやって来たFさんとの面接のとき、コミュニケーションも円滑で、集団行動を乱すような人にはとても見えませんでした。非常に好感を持てる人という第一印象でしたし、単純作業への集中力の高さには目を見張るものがありました。この状態が維持できるのなら、Fさんに合った働き方ができる仕事・雇用先を見つけることはそう難しくないと私たちは感じました。

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仕事や就職活動の課題発見が解決の糸口に

すぐに決まると思われていたFさんの就職は思うように進みませんでした。
うまくいくと思っていた就職活動がそうならずFさんに焦りが生まれていきました。

しかし焦りはじめたときこそ、なぜ就職活動がうまくいかないのかを振り返り、私たちとFさんは一緒に1つずつ原因を探っていくことにしました。その結果、Fさんの就活と仕事する中での課題を見つけることができました。

それは「柔軟性が欠けている部分があること」と「仕事内容の変更に対応する力が弱いこと」でした。
また「面接で採用担当者にADHDやアスペルガー症候群の障害名だけを伝えただけで、具体的に仕事をする上で配慮が欲しい点などをうまく伝えられていないところがあるのではないか」とも考えました。

まず、Fさんの仕事する中での課題である「柔軟性が欠けている部分があること」と「仕事内容の変更に対応する力が弱いこと」については、「臨機応変を求められない、定型的な仕事を任せる」といった業務上の工夫によって大きな問題なく仕事ができることが分かりました。そのことをADHDやアスペルガー症候群についての知識を持たない相手に対しても、採用面接のときに分かりやすく話せるよう、練習を繰り返しました。

ADHDに負けない、念願の雇用!

充分に採用面接の練習を積んだFさんは、何度も練習した成果を就職したい企業の本番面接で見事に発揮することができました!過度な緊張を感じることなく採用担当者や役員からの質問にも堂々と返答し、就職・雇用が決まりました。

不安があった仕事内容についても、Fさん・企業担当者と定期的に面談し情報共有を続け、簡単な来客対応やデータ入力など、臨機応変をさほど求められない定型的な仕事に従事できるよう工夫しました。週1回程度、通院を続けながら、現在も働き続けているFさん。

ADHDやアスペルガー症候群という障害名で、Fさん自身が仕事をするときに配慮してほしい具体的な内容をうまく伝えられたこと、その上で仕事内容を工夫したことで、持ち前の「作業への集中力の高さ」が発揮できるようになったと、嬉しそうにお話されてました。また企業担当者もFさんの「人柄のよさ」が分かりやすくなったと評価していました。

※プライバシー保護のため一部の文章について事実を再構成しています。

※掲載内容(所属や役割、診断名など)はインタビュー当時のものです。

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