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障害のある方の就職事例

アスペルガー症候群(発達障害)の仕事・就職事例 -バックヤード-

アスペルガー症候群(発達障害)の仕事・就職事例 -バックヤード-

仕事熱心な姿勢に、企業側も触発される

女性/20代/飲食業/バックヤード

発達障害|アスペルガー症候群

コミュニケーションがうまくいかず、仕事を変えては辞めるを繰り返す

Oさんは3歳の健康診断をきっかけに、発達障害である「アスペルガー症候群」と診断されました。
アスペルガー症候群の症状にはさまざまありますが、Oさんの特徴として「同年齢の子どもと遊んだりすることが難しい」「人への接し方、ルールがわからない」「相手の都合に関係なく、自分のこだわりや関心があることを一方的にしたり話したりする」といったものがありました。この中でもOさんは特に「自分のこだわりや関心があることを一方的にしたり話したりする」といった兆候が目立っていました。

アスペルガー症候群と診断されたOさんですが、幼い頃から療育をおこない、小・中学校は特別支援学級に通級し、高校卒業後は就職活動に役立てようと職業訓練校にも通いました。

しかし就職し仕事をするとなると、スムーズにいかないことも出てきました。就職先の同僚の中には、Oさんの発達障害の特性を受け入れきれない人もいました。またOさん自身も、周囲の人とうまくコミュニケーションがとれないという悩みから、仕事を変えては辞めるということを繰り返していました。
「このままでは、自分一人で何もやり遂げられない」そう考えていたとき、Oさんは就労移行支援をおこなっているLITALICOワークスと出会います。

就労支援の開始

LITALICOワークスの就労支援を利用して2ヶ月がたった頃、Oさんは積極的に発表をおこなったり、人前に立つことに関して主体的に取り組めるようになっていきました。
アスペルガー症候群の障害特性である、指示通りに動けない「こだわり」の部分や、相談や確認をせず自己判断で行動してしまう点に関しては、その都度修正し、相談や確認を日常化・習慣化するというプログラムをおこなっていきました。

あるとき、発達障害者支援機関から、清掃と皿洗いの雇用前実習の紹介がありました。私たちはOさんにこの仕事の紹介をしました。
「同時並行の作業が多い」「マニュアル化しにくい業務」という懸念点はありましたが「ぜひやってみたい」とOさんから返事をいただき、チャレンジしてみることになりました。

雇用前実習は1週間。スタッフが付き添って、一緒に手順を覚えていくという形で臨みました。
実習では求められる作業スピードが早く、同時進行で取り組む作業に関しても初めは多少混乱していましたが、優先順位を一緒に確認し、優先度の高い順番に作業していくことを繰り返しおこないながら、着実に業務を進めていきました。その努力が実を結び、一番忙しい時間帯にもしっかりと対応できたことから、雇用前実習を経て本採用となりました。

真摯に仕事に向き合う姿勢が大事!

就職後の職場訪問の際にも、Oさんは雇用前実習の時のような真摯に仕事に向き合う姿勢を崩さずに続けていました。就職先企業の現場の方からは「Oさんはいつも、このお店を日本一にします! と言って一生懸命仕事をしてくれるので、こちらも触発されてやる気が出るんです」「コミュニケーションも取れていて問題はありません」という報告をいただきました。

こだわりが強いことは決して悪いことばかりではありません。Oさんのように仕事を熱心におこなう「こだわり」は、決してなくしてはいけないものだと思っています。一人ひとりのいいところをともに探し、伸ばすきっかけ作りをすることがその人にとって最大の支援につながると思っています。

※プライバシー保護のため一部の文章について事実を再構成しています。

※掲載内容(所属や役割、診断名など)はインタビュー当時のものです。

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