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障害のある方の就職事例

ADHD(発達障害)のある方の就職事例を紹介|印刷会社のIT職で働く20代男性

ADHD(発達障害)のある方の就職事例を紹介|印刷会社のIT職で働く20代男性

ADHDの特性を理解、好条件で就職

男性/20代/印刷会社/IT職

ADHD(発達障害)

ADHDの診断は仕事で高ストレス判定がきかっけ

新卒で入社した会社でエンジニアとして働いていたAさん。入社後3ヶ月くらい経った頃、情報伝達上のトラブルがありました。職場で困惑していてもフォローがなく、Aさん自身もスキルや経験がなく期待に応えることが難しい状況でその場に佇むことしかできませんでした。後日上司から嫌味を言われ傷ついていたAさん。

 

それからというもの、上司の席で大声で叱責されたり半日休憩室で注意をされたり、ひどい時は退職を促す発言がありました。人事部が介入し、再度数ヶ月研修を受けた後に配属された部署でも上司からのパワハラがあったり、業務量が安定せずやることがない時間があったりする環境下での仕事が続きました。

 

ある時、お客様からWebサイト構造のおかしい部分を指摘されるも、知識や経験が浅くAさん1人では解決できないことがありました。上司や先輩にどうしたらいいか質問や相談をするも、たびたび「遊んでいれば?」という返答や退職を促す発言があり、耐えきれず人事部にヘルプを求めました。この時は追い詰められていて余裕がなくなっている状態で退職するという観点がなく、退職したら生きていけないという思考に陥っていてとにかく必死だったとAさんは振り返ります。

 

同じ頃に社内のストレスチェックで「高ストレス」と判定され、現状を産業医に相談しました。すると、うつ傾向や発達障害の傾向があるのではと言われ、検査を受けることに。結果はADHDと自閉症スペクトラム障害との診断。診断名を聞いた時はショックでしたが、同時にホッとしたそうです。家族から仕事があっていないのではないかと心配され、今後について考えたAさん。

 

プライベートでゲームのコミュニティに参加して年の近い人たちと仕事の話題が出た時に、現状を伝えたことがありました。いろいろな意見を聞いて「無理してまで働き続けるものではない」と気づいたAさん。

 

退職を決意し、ADHDなど自分の障害について知るために、インターネットで検索しているとLITALICOワークスの記事を多く目にすることがあり、読み進めていくうちに就労移行支援事業所という存在を知ることに。退職しただけで終わらせたくないと次につながる場所を探していたAさんは、すぐにLITALICOワークスへ相談することにしました。

 

ADHDの特性を理解してから就活

LITALICOワークスの利用を開始して間もなく、新型コロナウィルスの影響で緊急事態宣言下になりました。早めに就職活動をはじめたかったAさんですが、自分がどのような仕事に向いているのかがわかっておらず、改めて向き合えた期間でもありました。はじめはスタッフに相談することが苦手で話しかけるタイミングに苦戦していた時に、在宅でのトレーニングに移行したため対面ではなかったこともあり、いつの間にか自然と相談できるようになっていました。

 

まずは自分をよく知りたいと思い、自己理解・障害理解プログラムを受講したり様々なトレーニングに参加。元々手先が器用でないことは事前に申告がありましたが、何事も経験してみないとわからないとトレーニングに取り組むAさん。

 

様々なことに取り組んだ結果、作業系の業務は向いていなかったけれど、パソコンのタイピングはやはり得意だと再確認することできました。またスタッフと一緒に働く環境について向き合うことに。前職のように働く環境が時期によって変わる職場より、じっくり仕事に取り組める環境の方が向いていると分かりました。Aさんは自分のスキルや特性に合わせ積極的に参加し、何が自分に向いているか試すことを繰り返しました。

 

Aさんはコミュニケーションを取ること自体が苦手でしたが、他の利用者やスタッフとの雑談や大好きなゲームのコミュニティを通じて、人とのコミュニケーションが自然と好きになりました。退職してから働いていないことでのストレスや不安が募るばかりでしたが、ストレスマネジメントプログラムでストレス解消法や休日の過ごし方などを身に付け、物ごとをプラスに考えられるようになっていきました。

ADHDでも安心して働ける環境

はじめAさんはクローズ就労を目指して就職活動をしてました。途中で自分を知ってもらった上で働いた方が企業も自分も良いのではとスタッフに相談。一般的なメリット・デメリットではなく、Aさんにおけるメリット・デメリットを再度まとめた結果、オープン就労に切り替えることになりました。

 

LITALICOワークスの利用者限定の求人サイトを見て好条件な求人を発見したAさん。とんとん拍子に選考が進み、内定の連絡をいただきました。内定を伝えた時は、感情を爆発させパニックになりそうなほど喜んでいたAさん。求めていた条件をすべて上回っており、スキルを認めてもらえる環境で給与も前職より上がったりと、希望以上の待遇だったのです。

 

LITALICOワークスを卒業後も定着支援サービスがあります。Aさんは就職してからすぐに社内規定やルールが多く、覚えきれずに困惑していました。すぐにスタッフに相談をしてくれたため、上司・Aさん・スタッフの3者面談の時間をいただきました。

 

すると無理に全部覚えることはせず、重要なところだけAさんのペースで覚えていけばいいと言ってもらいました。また障害とは関連がなく、合理的配慮事項にないこと(お腹が弱くてトイレが近い)もスタッフに相談の上、上司に伝えると「我慢は体に良くない」と言われ、安心して業務に集中することができるようになりました。

 

その後は在宅勤務のため、部内のメンバーとチャットでのやり取りが多く、文面にとげがあるように見え辛くなることがありました。スタッフとどう対処すればいいか考え、相手にもイライラする理由があると考えられるようになりました。

 

スタッフに相談して解決策を得るだけではなく、不安なことを伝えるだけでも落ち着くことができるとが分かり、定着支援サービスがあって本当によかったと話すAさん。働きはじめて半年以上が経ちますが、ご家族からは障害があっても集中して働ける場所が見つかってよかったねと安心してもらっていると笑顔で伝えてくれています。

 

※プライバシー保護のため、一部の文章について事実を再構成しております。

 

※掲載内容(所属や役割、診断名など)はインタビュー当時のものです。

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