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障害のある方の就職事例

LITALICOワークスで実践的なスキルを身につけ、今の職場で活躍

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プロフィール

  • Iさん
  • 年代 : 40代
  • 就職先企業 : ランスタッド株式会社
  • 診断名 : 統合失調症

困りごと

  • 感情が高ぶると落ち着きづらく睡眠に弊害が出やすい
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ストーリー

統合失調症の診断を受けているIさんは、前職のパン屋ではクローズ就労で働いていたものの、コミュニケーションがうまくいかず退職。

 

今後は事務職で働きたいと考え、実践的なスキルを身に着けるためにLITALICOワークスの利用を開始しました。電話当番やマニュアル作成など、実務に近い業務を経験しながら、模擬面接を繰り返して苦手なコミュニケーションも克服。

 

ランスタッド株式会社で総務担当者として働き始めて7年になるIさんに、LITALICOワークスでの取り組みや印象に残ったこと、就職活動のこと、現在のお仕事についてお伺いしました。

クローズ就労だった前職では、コミュニケーションがうまくいかず退職

 

Iさんは、LITALICOワークス赤羽を利用されていたんですよね。LITALICOワークスに通い始めたきっかけを教えてください。

 

前職では、障害を開示しない「クローズ就労」で、パン屋で働いていました。最初は製造の担当で入ったのですが、やがて接客もするようになり、コミュニケーションがうまくいかなくて長続きせず辞めてしまいました。その経験からいろいろと考えて、次はパソコンを使った事務職での就職を考えていたところ、以前お世話になっていた支援機関で、LITALICOワークスでは事務職のスキルが学べると聞きました。それで利用することにしたのがきっかけです。

 

前職では、具体的にはどんな場面で困りごとがありましたか?

 

もう全般的に困りましたね。私は統合失調症の診断を受けているのですが、そのためというよりも、「就労経験がなかったこと」がうまくいかなかった原因だと思っています。

 

仕事中はずっと緊張していて、コミュニケーションでの行き違いが多くあったり、業務指示をきちんと理解できなかったりしました。そういうことが続いていろいろと悩んでしまい、仕事にも影響が出ていました。そこで、まずは仕事のスキルが学べるLITALICOワークスを利用しようと考えたんです。

LITALICOワークスでは、実践的な取り組みを数多く経験

LITALICOワークスを利用しての印象はいかがでしたか?

 

 

最初は、プログラム内容が明確だなという印象を持ちました。プログラムごとに目的や手順がしっかりと決まっていて、やりやすかったです。

 

例えば、私が参加した電話応対のプログラムでは、実際の場面を想定した受け答えの練習があり、実務に近いことが学べました。前職での経験から、まずは仕事のスキルを身につけたいと思っていた私には、実践に近い取り組みができることは非常に魅力的でした。

 

LITALICOワークスを利用中に、企業インターンにも行かれたそうですね。

 

はい、企業インターンは2社行きました。今後のことを考えて事務職のインターン先を選んだので、就職を見越した実務ができたことは貴重な経験となりました。

 

また、特例子会社でもインターンをしたのですが、障害のある方が、障害のない方と一緒に働いている様子を見ることができました。前職ではクローズ就労で働いていたので、障害がある人がどのように働いているのかについてよくわかっていませんでした。ですので、障害のある方が働いている姿を実際に見られたことは、とても参考になりました。

LITALICOワークスで一番良かったのは、スタッフとのコミュニケーション

LITALICOワークスに通っていた中で、特に役に立ったものを教えてください。

 

 

まず、電話応対です。電話応対はただ模擬的に練習するだけでなく、検定を受けて合格すると、実際にLITALICOワークスにかかってくる電話を取る係も担当できました。この経験は実践的で、自信にもつながりました。

 

他にも、LITALICOワークス内で使用する業務マニュアルを作ったり、朝礼での連絡事項を議事録にまとめたりといった取り組みも行いました。どちらの経験も、今の仕事に活かされていると感じています。

 

LITALICOワークスを利用して一番良かったことは何でしたか?

 

コミュニケーションスキルが向上したことです。LITALICOワークスに通う中で、スタッフの方と面談やプログラムなどを通して日常的にやりとりしていましたが、その際に「報連相」を意識するようにしていました。そのため自然に身に着けることができましたし、コミュニケーションスキルが向上したと思います。

 

また、ある企業の面接を受けたときに、コミュニケーション面での課題を指摘されたことがあるのですが、その際にはLITALICOワークスのスタッフの方が「面接対策に重点を置きましょう」と提案してくださいました。模擬面接を繰り返したり、面接の想定問答集を用意したりして、苦手なコミュニケーションにも次第に慣れていったように思います。

就職してからも、LITALICOワークスでの取り組みが活きている

現在はオープン就労で働いているのですね。その理由を教えてください。

 

 

オープン就労にした方が、自分の職務経験の少なさを伝えやすかったという点があります。クローズ就労で働こうとすると、履歴書の記載内容や面接で話すことについて、どうしても伏せなければならない情報が出てきます。それよりは、すべてをありのままに説明するオープン就労の方が、自分にとっては働きやすいと思いました。

 

ランスタッドに就職を決めた理由は何ですか?

 

理由はたくさんありますが、一番の決め手は雇用前実習でした。面接の後に、雇用前実習として一定の期間働かせてもらう機会があったんです。最初は不安もあったのですが、とても丁寧にレクチャーをしてもらって安心感があったので、ここで働きたいと思いました。

 

現在の職場では、どのような仕事をしていますか?

 

現在は総務の部署で、請求処理や給与処理を担当しています。以前はもっと幅広い業務に携わっていましたが、コロナ禍で在宅勤務が増えたことで業務内容にも変化があり、現在は請求処理と給与処理を中心に行っています。

 

LITALICOワークスでやっていた議事録作成やマニュアル作成、電話対応などが、今の仕事で役立っていると感じる場面もたくさんあります。LITALICOワークスで、就職を見越した取り組みを行っていたことで、働くための事前準備がしっかりできていたんだなと改めて感じます。

LITALICOワークスで「必ずフィードバックをもらえたこと」が自信に

LITALICOワークスはどんな場所でしたか?

 

 

LITALICOワークスは、スタッフの方との距離が近くて、すごく話しやすかったです。私が通っていたLITALICOワークス赤羽には、「広報部」や「総務課」などと称した活動があり、ほかの利用者の方と一緒に、役割分担をしながら実務に近い経験をすることができたのも印象的でした。

 

就職活動を始めたばかりの頃は、履歴書の書き方などでいろいろと失敗もあったのですが、その失敗に対して、スタッフが必ずフィードバックをくださったんです。その中で、次に向けた対策や具体的な提案もしてもらえたので、改善していくことができたように思います。

今後の目標は、プロフェッショナルとして自分で業務を進めていくこと

現在受けている配慮はありますか?

 

 

しっかりメモを取る時間を設けてもらえるように配慮してもらっています。私は業務手順を覚えることが苦手なので、メモを取る時間が確保できることは、精神的な落ち着きにつながっていると感じています。

 

今後の目標はありますか?

 

現在は請求処理や給与処理の仕事をしていますが、補助的業務が中心です。今後はプロフェッショナルとして、もっと自分で業務を進めていけるようになりたいと考えています。そのためにも、労働基準法などの知識を学んでいこうと思っています。

 

最後に、LITALICOワークスの利用を迷っている人にメッセージをお願いします。

 

LITALICOワークスでは、スタッフの方との距離が近いので、何でも相談に乗ってもらうことができます。なかなか自分からは言い出せないかもしれませんが、「相談相手を見つけてみる」という気持ちで、気軽に話してみてもいいと思います。ぜひ勇気を出してみてください。

 

企業の方からのコメント

【請求給与センター 大濵永子様より Iさんへ】

Iさんには、請求給与センターで、お客様への請求書メール送信やSPOT就業の方の給与処理、センター全体の封筒の管理や書類のファイリングなどに対応していただいています。

複数の業務が同時進行になりますし、個人情報も取り扱うため、より緊張感をもって取り組む必要がある業務です。入社当初は不安も大きかったと思いますが、Iさんは前向きに努力して業務を習得し、現在は業務マニュアルのメンテナンスも担当してくださっています。

チーム全体の業務進捗や業務改善にも気を配ってくれるIさん。私もチームのメンバーも、とても頼りにしています。

インタビュー:2023年11月29日

※掲載内容(所属や役割、診断名など)は
インタビュー当時のものです。

スタッフからのコメント

LITALICOワークス通所開始当初は、コミュニケーションに対する苦手意識を感じており、 他者とのコミュニケーションを躊躇されるようなご様子が見られました。 LITALICOワークスでの訓練を進める中で、ご自身の課題整理を進め、コミュニケーションの必要性を学んで「より良いコミュニケーションを取るためには何ができるか」をスタッフと一緒に日々模索していた姿が、今も目に焼き付いております。 就労開始から現在まで、困難に感じる場面もあったようですが、企業担当者様やLITALICOスタッフの助言を素直に受け止め、自らも改善しようと努力して下さった結果が、安定就労に繋がっているように思います。今後の就労の中でも、楽しいことも困難なこともあると思いますが、企業担当者様や応援してくれるサポーターの方に相談しながら、困難なことを乗り越えて長期就労を目指していただきたいと思います。 赤羽スタッフ一同、Iさんのご活躍をお祈り申し上げます。
LITALICOワークス 赤羽

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東京の就労移行支援事業所 LITALICOワークス 赤羽

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