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障害のある方の就職事例

うつ病(精神障害)の仕事・就職事例 -小売・事務-

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目標は「新社会人1年生になる!」

男性/50代/小売業/POP作成・ブログ更新

うつ病(精神障害)

50代、就職を決意「一花咲かせたい」

社会のなかで働くことは、多くの人にとって自然なことのように思えるかもしれません。ただそれができず、長年うつ病と付き合っている50代のMさんは「新社会人1年生になる!」ということが大きな目標でした。

Mさんは気分障害と診断されています。気分障害とは、気持ちが高揚したり沈んだりすることが、一定の期間続くものです。ひどいときには妄想や幻聴などの精神的な症状が一時的に出ることもあります。この気分障害は、主に「うつ病」と「躁うつ病(双極性障害)」という2つの精神障害に分類されます。

長年このうつ病(気分障害)に悩まされてきたMさんは、神奈川県内のデイケアに通うことでうつ状態の改善に専念してきました。そんな中、就職のためにデイケアを卒業していく利用者に触発され、「自分も一花咲かせたい」という強い思いがMさんを動かし、LITALICOワークスの就労支援を利用することになりました。

一歩戻る、という決断で変わった

目標が決まってから今までとは見違えるほど活力に満ちあふれたMさんは、徐々に通う日数を増やしていきました。そして半年後には週5日安定して通えるようになりました。障害者合同就職面接会にも積極的に参加し、このまま安定して順調に就職活動をしていくように感じられました。

しかしあるとき、Mさんから「最近疲れが溜まって抜けない」という相談を受けました。面倒見のとてもいいMさんは、普段から周りの利用者さんのパソコンを教える役回りを買って出たり、デイケアにも顔を出してイベントを手伝ったりとスケジュールを詰め込みすぎてしまい、自分のことに手を回す余裕がない状態になっていることが分かりました。

Mさんと話し合った結果、一旦LITALICOワークスの利用を週4日に変更し趣味の時間も抑え、余裕のある時間を意識的に持つことで様子を見ることにしました。このときのことを就職後のMさんは「この“一歩戻る”という決断をしたことはとても大きかった」と語っています。時間を詰め込みすぎず、余裕のあるスケジュールを組むことがMさんにとってとてもいい形に落ち着いたのです。

ついに就職! 雇用後は……

余裕のある生活が送れるようになったMさんに転機が訪れます。横浜市内の企業で、念願だった就職がついに決まったのです。雇用先はスーパーで、仕事内容はポップの制作とブログの更新です。趣味であり得意でもあったパソコンをいかせる求人を探していたMさんにとって、パソコンを使う仕事が決まったときは本当にうれしそうに私たちに話をしていました。

就職後は、得意だったパソコンに加え、細かな気遣いから周りの人に親しまれながら今でも仕事を続けています。もちろん、スケジュールを詰め込みすぎないように気をつけながら、自身のペースで仕事も趣味のパソコンもおこなっているようです。私たちと話をした「詰め込みすぎない」「無理をしない」という教訓を今でも守られているそうです。

50代のMさんにとって初めての就職は決して簡単なものではありませんでした。しかし、「新社会人1年生になる!」という目標を掲げ、それに向かって努力する姿は輝いていました。

※プライバシー保護のため一部の文章について事実を再構成しています。

※掲載内容(所属や役割、診断名など)はインタビュー当時のものです。

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