クローズ就労からオープン就労へ。伝えることの大切さ
プロフィール
- Sさん
- 年代 : 30代
- 就職先企業 : 株式会社ABC Cooking Studio
- 診断名 : うつ病・パニック障害
困りごと
- 気持ちを伝えることが苦手
- 体調が安定せず、朝起きれない
- 人が多い場所で気分が悪くなる
「伝える」から変わる有意義な5日間
データ入力や書類の印刷、配送、メール返信・転送などの事務仕事をしています。とても居心地のいい職場で、毎日仕事ができる幸せを感じています。 以前の職場では障害があることを伝えずに、レジのパートや事務の仕事をしていました。当時体調が安定していなかったので、朝起きれなかったり具合が悪かったりすることがあり、欠勤の連絡をするのが申し訳なく、とても辛く感じていました。
離職後、2~3ヶ月お休みしていたときに区役所の窓口でLITALICOワークスを紹介してもらい、週3日の体験利用からはじめることにしました。その中で、私は「自分が我慢して丸く収まるなら、それでいいや」と自分の考えや気持ちを外に出さず、自身の中に強く抑え込む傾向があることが分かりました。どうすればそれを緩和することができるか、スタッフの方と面談を重ねながら少しずつ探っていきました。自分の考えや気持ちを我慢せず伝えることができるようになれたと感じるようになった頃には、体調も安定したように思います。
最終的には症状も落ち着き、週5日のペースで通えるようになりました。家でも、日々あったことやがんばったことを伝えるようになりました。ふとしたときに「最近、休まないわね」と母に言われたのは、がんばりが認められたようでうれしかったです。
なくてはならない存在になりたい
今の職場で働きはじめてから7ヶ月程度が経ちました。有名企業ですし敷居の高いというイメージを抱いていたこともあり、自分には絶対に合わないと思っていました。
企業インターンをしたことで、いい意味でイメージが変わりました。実際にはすごく溶け込み、親しみやすい環境の職場でした。頑張れば長く勤められるのではないかと感じました。
業務中に疑問があっても周りの同僚の方に質問しやすい環境です。慣れない業務であっても見守ってくれ、業務を1つ覚えると、次からは「これお願いね」と任せてもらえることがうれしいです。
今はまだできないことが多いので、1つずつ着実に業務の幅を広げていきたいと思っています。他の方の手を煩わせないようになりたい、今よりもっと業務を任せてもらえるようになりたいと思っています。いつの日か「なくてはならない存在」になりたいと思っているのでこれからも頑張ります。
「こうしてもいいんだよ」を教えてくれた
友人とランチや買い物、カラオケなど遊びに行く機会も増えて、以前のアクティブさが戻ってきたと感じています。
ただ、私は満員電車などの人が多い所だと気分が悪くなる確率が高いので、外出先では気を付けるようにしています。また、アクション映画が好きなのですが、爆発音や急に音が大きくなったりすると、ドキドキして気分が悪くなることがあるので、途中でダメだと思ったら自分だけ退出してロビーで休む、退出しやすいよう座席は通路側を指定するなど、自分なりの工夫をしています。
友人には自分のそういったことを事前に伝えるようにもしています。とても心の広い友人に恵まれていると感じています。
LITALICOワークスは「こうしてもいいんだよ」を教えてくれました。私は、相手に言った後のことを考えすぎてしまって、言えずに我慢することが多かったのですが、上手な伝え方を練習し、身に付けることができました。頑張ることと無理をすることは少し違うんですね。自分でつくったルールに縛られたり、感情を抑え込んだりしなくてもいいんだということは、大きな気づきでした。
辛いとき、困ったときに助けてもらえる、苦手を克服することを応援し続けてくれた場所です。今までもこれからもずーっとそうだと思います。
※掲載内容(所属や役割、診断名など)は
インタビュー当時のものです。
企業からのコメント
スタジオマーケティング部 チーフ 海原様
スタッフからのコメント