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障害のある方の就職事例

企業インターンで仕事内容に納得して入職。活躍の場を増やしてきた1年

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プロフィール

  • Tさん
  • 年代 : 20代
  • 就職先企業 : 宜野湾市教育委員会 文化課 文化財保護係
  • 診断名 : 知的障害

困りごと

  • 気持ちの切り替えが苦手
  • 集中力が切れてしまうことが多い
  • 大きな音や声が苦手
ひとりで悩みを抱えていませんか?
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ストーリー

高校卒業後に、母親の勧めでLITALICOワークスへ通うことになったTさん。職場体験実習を経て、自分にどんな仕事が向いているのかを考えるようになったといいます。現在の仕事に就いてからは着々と仕事の幅を広げる一方、注意されると気持ちが辛くなり、引きずってしまったことも。

そんなTさんに、LITALICOワークスで学んだことや、現在の仕事に就くまでの経緯、そして仕事との向き合い方などをお聞きしました。

母親の勧めで高校卒業後にLITALICOワークスへ

——これまで学校生活などで困ったことはありましたか?

国語や字を書くことは得意でした。逆に苦手だったのが、歴史と体育です。歴史は理解するのが難しく感じました。体育は、たとえばサッカーやバスケットボールなど、どうやって動いたらいいか考えるのが苦手でした。

 

——高校卒業後にLITALICOワークスに通われていますが、どういった経緯があったのでしょうか?

生活相談員の方が母にLITALICOワークスを紹介していただき、母から「行ってみてはどうか」と言われました。私も興味があったので、まずは見学に行ってみたという流れです。

 

——見学に行ったときの感想を教えてください。

高校を卒業する前日に、進路担当の先生と一緒に見学に行きました。職員の方がいろいろと優しく説明してくださり、ここに通おうと決めたんです。家からもバスで通える範囲だったので、安心しました。

向いている仕事について考えるきっかけになった職場体験実習

——LITALICOワークスではどのようなことを学びましたか?

仕事にまつわること全般についてです。たとえば、丁寧な言葉での話し方や、金銭管理などを学びました。

 

——実習にも行かれたと聞きました。実習はいかがでしたか?

実習に行ったことで自分にどんな仕事が合うのか考えることができました。実習に行ったのは、朝早い時間から始まるゴミ回収の仕事。極端に朝が早い仕事は自分には向いていないと思いました。

 

——今の仕事に就くまでの経緯を教えてください。

今の職場で2日間実習をさせていただきました。その2日間で実際の仕事をいろいろと体験することができたんです。最終日に面談をして、採用をいただきました。

仕事で辛いことがあってもそれを翌日には持ち越さない

——今はどのようなお仕事を担当されていますか?

土のなかに埋まったものを掘り起こし、それを調べて昔の人がどんな生活をしていたかなどを知るのが発掘調査です。私はそのなかで、浮いてきた種子などを選別するために土を洗ったり、貝を洗ったりしています。また現場では、一輪車の中に入っている土を指定されている場所に捨てたり、土嚢に土を入れる作業を手伝ったりすることもあります。

 

——働くなかで大変なことはありますか?

特に現場の仕事は力仕事だったり、やらなければいけないことも多かったりするので、集中力が切れてしまうことがあるんです。それが大変だなと思います。

 

——集中力が切れてしまったときはどのようにしていますか?

10分の休憩が取れるので、自分でタイミングを見計らって休憩に行ったり、トイレに行ったりしながら集中モードに切り替えられるようになりました。

 

——職場に配慮してもらっていることはありますか?

大きな音が苦手なので、移動の車のなかでラジオなどを流す場合にはボリュームを下げてもらうようにお願いしたり、部屋のなかで大きな音が出ているようなときには少しの間退席させてもらったりもしています。

 

——働き始めてから1年ほどが経過していますが、自分で成長したと思うところがあれば教えてください。

最初の頃はミスに対して注意されると、つい泣いてしまいそうになることがありました。母から「小さい子どもみたいだよ」と注意され、自分で直そうと努力しているところです。まずは注意されないよう、ミスをしないように気をつけています。そして注意されることがあってもそれを引きずらないように頑張っています。

努力を続け、その先にある正職員を目指したい

——最初のお給料はどう使いましたか?

家族にごはんをご馳走しました。母の方から「そのお給料で一緒に買いに行こう」と言われて…(笑)。初めてのボーナスは自分の趣味に使いました。

 

——プライベートでの夢はありますか?

一人で那覇などに出かけてみたいです。父と一緒に宮崎に遊びに行ったのがとても楽しくて、もっといろいろな地域に出かけてみたいなと思いました。家族とではなく、一人で出かけていつもとは違う場所で自由に過ごしてみたいです。

 

——仕事面での目標や希望はありますか?

まずは3年間、このまま努力を続けたいと思っています。その後は正職員を目指して採用試験を受験したいです。

インタビュー:2022年11月11日

※掲載内容(所属や役割、診断名など)は
インタビュー当時のものです。

企業からのコメント

文化課 文化財保護係 係長 比嘉 様(左)/ 総務課 総務係 係長 上原 様(左から3番目)/ 職業指導員・生活指導員 比嘉 様(左から4番目)

「できることを増やして、活躍の場がさらに広がることを期待」 これまで何度か障害者雇用を行ってきましたが、なかなか定着せずに難しさを感じてきました。なので、Tさんを採用する前には事前に職場を体験しに来てもらったのです。こちらもTさんがどんな人なのか、彼がどんな資質を持っているかなどを知ることができましたし、Tさんの方でも実際にどんな仕事をするのかを理解したうえで入社してくださったので双方にとって良かったと思っています。 体験に来てくれたときから、Tさんは挨拶も丁寧で感じが良く「ここで採用になってくれたらいいな」と思っていました。1年経った今もその印象は変わりません。でも、現場での仕事も経験して体力もついてきましたし、見た目もずいぶんがっちりしてきたなと感じています。 これからは一人でできる作業をより増やして、さらに活躍の場を増やしてほしいです。だいぶ仕事にも慣れて全体の概要も把握できていると思うので、Tさんの方から「こんな仕事をしてみたい」と声を上げてもらえたらとも思います。 ご本人も「注意された後に落ち込む」という話をしていましたが、それは誰でも同じで気持ちが辛くなるものです。でも、「勉強になった」と切り替えて翌日には持ち越さないようにするのが誰にとっても大切なのかもしれません。これからも協力しあいながら一緒に仕事を続けていきましょう。

スタッフからのコメント

特別支援学校から卒業と同時にLITALICOを利用して頂けたTさん。とても礼儀正しく、素直で真っ直ぐな性格の方です。 初めての社会人生活がスタートし不安もあったでしょうが勇気を持って様々な訓練や企業実習にチャレンジしてくれました。私達を信頼してくれてありがとうございます。 就職時に比べて更に社会人経験を積んだTさんはもっと成長しているんだろうなと思います。 私達はいつまでも応援し続けますのでたくさんの新しいことにチャレンジしていきましょうね。
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