Close
お役立ち仕事コラム

精神障害(精神疾患)のある方が仕事をする上での悩み・解決策・復帰方法

精神障害(精神疾患)とは、脳の障害や損傷などによる働きの変化のために感情や行動に著しい「偏り」が見られる状態のことで、様々な疾患の総称です。

 

統合失調症やうつ病、双極性障害(躁うつ病)などの種類があり、治療には薬物療法や精神療法、心理社会的療法などが用いられます。

 

この記事では、精神障害のある方が働く際のよくある悩みと解決策を紹介します。

精神障害(精神疾患)の方の仕事における悩み・困りごと

厚生労働省の調査によると、精神障害者の1年後の定着率は49.3%となっています。

これは身体障害者(77.8%)や知的障害者(85.3%)と比べると最も低い数値となっており、5割以上の人が1年以内に退職する、ということを表しています。

 

なぜ精神障害のある方が仕事を続けるのに苦戦しているかというと、以下のような悩み・困りごとがあるからです。

精神障害のある方は見た目からは障害を抱えていることが分かりづらい

精神障害はほかの障害と比べて、見た目からは困難を抱えていることがわかりづらい傾向があります。

そのため、他の社員と能力を比べられることが多く、「やる気がない」「手を抜いている」と誤解された評価を受けることもあります。

 

また診断名は同じでも、特性は人それぞれ異なります。天気や季節の変わり目で体調を崩したり、職場環境の不適応で二次障害を起こしたりすることもあります。

無理をした結果として、症状を悪化させてしまうこともあります。

精神障害の特性を理解してもらいづらい

障害があることを周囲に知ってもらえたとしても、特性までは理解してもらえず根本的な解決にはならないため、困りごとが減らないケースは多くあります。

特に精神障害は、障害の種類も様々で、感情や行動の偏りには個人差もあります。

  • 作業手順を覚えるのに時間がかかる
  • 朝にやる気がわかない
  • 電話に出るのが苦手
  • 疲れやすくてこなせる量が少ない

といったように、人によって特性が異なるのです。

 

そのため、障害名のみを提示するのではなく、ご自身が何を苦手としているかを具体的に説明し、職場の理解を得ることが重要です。

心身の調子の波が大きい

心身の調子の波が大きいのも、精神障害のある方がよく抱える悩みと言われています。

気分が安定している時や身体が元気な時は問題なく仕事ができるのですが、気分が落ち込んでいる時や症状が悪化している時は、いつも通り仕事ができなくなります。

特に精神障害のある方は、人より不安が大きくなる傾向があります。

 

いつも通り仕事ができないと、その不安がさらなる不安を呼び、状態がどんどん悪化する場合があるのです。

また、精神障害のある方は環境の変化が大きなストレスとなり、体調を崩してしまう人が多い傾向があります。

そうした心身の調子の波も、職場への定着や仕事の継続を難しくしています。

精神障害と付き合いながら仕事を続ける方法

以上が、精神障害の特性ゆえに抱える仕事での悩みや困りごとの例です。

 

他にも様々な例が挙げられますが、いくつかのポイントをおさえていけば、障害と上手く付き合いながら安心して長く働き続けることができます。

 

精神障害のある方が、障害と上手く付き合いながら働くためのポイントは大きく4つあります。

  • 周囲の理解を得る
  • 通院や薬の服用を怠らない
  • 休む勇気を持つ
  • 自分の特性にあった仕事を探す

各ポイントについて説明します。

1.周囲の理解を得る

精神障害のある方が定着している企業は、職場が相談しやすい雰囲気であることや、人事や上司との面談を定期的に実施している傾向があります。

それによって、日々変化する自分の疾患の内容・特性・困りごとを伝えることができ、周囲の協力によって職場が働きやすい環境となります。

 

障害者雇用や合理的配慮に力を入れている企業を選ぶことがまず重要です。

障害者雇用をはじめていない会社に現在勤めているという方は、人事や上司・同僚に自身の特性や状態、業務上の得意・不得意なことを伝えることで障害の有無に関係なく「あなた自身の困りごと」として理解してくれることもあります。

 

長く安心して働き続けることができる環境づくりの一歩として、ご自身の情報を一緒に働く相手に伝えることからはじめてみてはいかがでしょうか。

2.通院や薬の服用を怠らない

精神障害のある方は調子が良い時が長く続いたり、忙しくて生活リズムが崩れたりする時は、通院や服薬を怠りがちです。

 

医師から指示がある限りは必ず継続するようにしましょう。

また、そのためには、自身の体調や通院・服薬のリズムに応じて、出退勤時刻・休暇・休憩などを調整し、業務に支障をきたさないよう上司と相談することが大切です。

3.休む勇気を持つ

心身の調子が優れない時は、休むようにしましょう。

無理をしてしまい状態が悪化するほど、回復にも時間がかかってしまいます。

 

安心して長く働き続けていくためにも、調子が悪い時は勇気をもって休むようにしましょう。

そのようないざという時の欠勤や休暇をスムーズに取得するためには、疾患や特性について上司や周囲に伝えておくとよいでしょう。

4.自分の特性にあった仕事を探す

精神障害は、その人の精神状態が仕事に大きく影響を及ぼします。

そのため、自身の精神障害の症状や疾病に応じた勤務時間や業務量、ストレスの程度を考えた仕事選びをするようにしましょう。

 

統合失調症、うつ病、双極性障害(躁うつ病)の人は、マルチタスク能力が求められる仕事は避けられると良いと言われています。

その反面、一人で黙々とマイペースで続けることができ、集団行動を必要としない仕事が向いているとも言われています。そういった方は「コツコツと続けられるルーチンワークが得意」「静かな環境で働きたい」など、自身にとってより良く働く条件を明確にしておきましょう。

 

また、うつ病の方やうつ症状がある場合は、ノルマがない、あるいは締め切りが比較的緩やかな仕事のほうが良いと言われています。

 

 

仕事を探すときに大切なのは、自己理解と自己分析です。自身を客観的に見つめ、得意・不得意や自分の特性と照らし合わせながら自分にあった仕事・職場を見つけることが大切です。

精神障害で休職・退職しても大丈夫?

精神障害が原因で心身が疲れきっている場合は、療養が最優先です。

短期の療養でも、長期にわたる療養が必要な場合も、まず医師に相談しましょう。

 

服薬を守ったり、体調管理に気をつけていても、何かの拍子に体調をコントロールできなくなることもあるでしょう。そうなった際に備えて、日頃からその日の体調をメモで残しておくといいでしょう。

医師は、本人からよく話を聞いた上で、症状や就労状況、職場や生活の環境などを総合的に踏まえ、休職すべきかどうか判断します。

 

その内容を上司に伝え、医師が設定した療養期間について相談するといいでしょう。

精神障害で休職・退職した際の支援制度

自立支援医療制度(精神通院医療制度)

精神疾患の治療のために通院中の人や、治療により症状が安定し再発の予防目的で通院中の人の医療費の自己負担額を軽減する制度です。

疾患の種類や所得に応じて、1ヶ月当たりの負担の限度額が設定されます。

障害者手帳

精神疾患のある方は、精神障害者保健福祉手帳を取得することができる場合もあります。申請には各種条件がありますので、まずは主治医へご相談ください。

障害者手帳を取得すると、疾患の種類や程度に応じて様々な福祉サービスや税金の控除、公共交通機関の運賃や公共施設利用料の割引などを受けることができます。

また、障害者雇用という枠で、症状に対する理解や支援を得られやすい職場で働く選択肢も選ぶことができます。

生活保護

怪我や疾患などにより働くことが難しく、収入が不十分で生活に困った場合に、健康で文化的な最低限度の生活を保障するための費用が給付される制度です。

受給には各種条件がありますので、まずはお住まいの市区町村にてご相談ください。

傷病手当金

疾患や怪我で仕事を長期間休むときに無収入になってしまうことを避け、生活を保障する目的で支給される手当金です。

ただし、労災保険の給付対象とはならない、業務外の理由による休職に限られます。

保険組合の加入期間によって、その人の平均収入額の3分の2の額、または月額28~30万円のいずれかが、最長1年6ヶ月まで支給されます。

休職・退職から復帰できるの?

LITALICOワークスでは障害のある方の休職・退職からの復帰を多数支援しています。

精神障害から復帰された方もたくさんいらっしゃいます。

実際に休職・退職からの復帰を目指す場合は、ぜひ専門機関の支援の利用を検討してみてください。


【無料】LITALICOワークスがよくわかる資料をダウンロードする

精神障害のある方の就職や職場復帰は専門機関の支援を利用する

精神障害をきっかけに療養が必要となり、休職・退職に至った場合は、医師から職場復帰の許可が出たのちに就職先を探すことになります。

 

前職で自分に適していなかった要素を分析し、それらの要素を含まない仕事を選ぶと良いでしょう。その際には、疾患や障害のある人の就職活動を支援する機関を利用することをおすすめします。

 

障害福祉や就労について、幅広い知識と経験を持つスタッフのサポートを受けながら仕事探しをおこなう方法もあります。

ハローワーク

ハローワークには、障害や疾患のある人の就労を支援する窓口「専門援助部門」があります。

また、就職に関する相談やカウンセリングの実施のほか、障害や疾患のある人を対象にした求人の紹介などをおこなっています。

就労移行支援事業所

就労移行支援事業所とは、一般企業への就労を目指す障害や疾患のある方の就職をサポートする事業所です。

利用者は事業所に通い、職業訓練や、面接や履歴書対策などの就職活動のサポート、就職後の定着支援などを受けることができます。

 

LITALICOワークスは全国で就労移行支援事業所を運営しており、これまで1万人以上の方の就職をサポートしてきました。

障害のある方が自分らしく働くために、ストレスコントロール・PC訓練・企業インターン・面接練習など一人ひとりに合わせたサポートを提供しています。

 

障害があり「働くことに悩んでいる」「体調が不安定で働けるかわからない」「一人で就職活動がうまくいかない」などお悩みのある方は、まずは就職支援のプロに相談してみませんか?


【無料】精神障害で働く悩みをLITALICOワークスに相談する

精神障害(精神疾患)のまとめ

精神障害は見た目からは特性を理解してもらいづらく、仕事において様々な悩みや困りごとが生じる場合があります。

周囲の理解を得る、服薬と通院を継続する、特性に合った仕事を選ぶことができれば、安心して長く働き続けることは可能であるものの、一人ではそれが難しいこともあります。

もし、退職後に療養を経て復帰を目指す場合は、ぜひ専門の支援機関をご利用ください。

 

まずはお気軽にご相談ください
障害や就職のこと、LITALICOワークスに相談してみませんか?
ちょっとした質問・相談もお気軽にどうぞ。無料でご相談いただけます。
お電話でのご相談もお待ちしています。
受付時間 平日10:00〜17:00

このページに関連する
おすすめコンテンツ

わたしに合ったサポートを相談する
ページトップへ