就労移行支援事業所とは、就職を目指す障害のある方が通いながら、各種プログラムや就職活動に取り組む事業所のことです。
就労移行支援は数ヶ月から2年の間で通うことになるため、実際に就労移行支援事業所を見学して雰囲気やプログラム内容が自分に合っているか確かめることが大切です。しかし、知らない場所を訪問することに不安を覚える方もいるかもしれません。
この記事では、就労移行支援事業所の見学の流れや質問されること、確認するポイントや服装など持ち物、見学された方の声などについても紹介します。
就労移行支援事業所とは、就職を目指す障害のある方が通いながら、各種プログラムや就職活動に取り組む事業所のことです。
就労移行支援は数ヶ月から2年の間で通うことになるため、実際に就労移行支援事業所を見学して雰囲気やプログラム内容が自分に合っているか確かめることが大切です。しかし、知らない場所を訪問することに不安を覚える方もいるかもしれません。
この記事では、就労移行支援事業所の見学の流れや質問されること、確認するポイントや服装など持ち物、見学された方の声などについても紹介します。
目次
就労移行支援の利用を検討されている方の中で、「見学をしてから決めたい」と考えている方も多いと思います。
就労移行支援は基本的に一定期間就労移行支援事業所に通いながら、一般企業で働くために必要な準備や就職活動などをおこないます。毎日長時間過ごすことになる場所のため、事前に見学をして事業所の雰囲気やプログラム、サポートの内容が自分の体調や目的などに合っているかどうかを確認することが非常に大切です。
就労移行支援とは、障害や難病のある方が就労移行支援事業所に通いながら、一般企業などへの就職を目指して活動をしていく障害福祉サービスのひとつです。
就労移行支援の利用条件は、自治体から障害福祉サービス受給者証を発行されることで、障害者手帳がない方でも利用できる場合があります。
利用者は就労移行支援事業所で、体調管理や障害理解、コミュニケーションプログラムなどで働くためのスキルの取得や、サポートを受けながら求人への応募など就職活動をしていきます。
就労移行支援では就職がゴールではなく、働いた後も定期面談や職場との調整(合理的配慮など)など長く働き続けるためのサポートを受けることができます。就職後、7ヶ月以降については、利用者の継続意思があれば、引き続きサポート(就労定着支援)を受けることができます。
就労移行支援では、利用者は基本的に事業所内でプログラム参加や就職活動などの取り組みをおこなうため、自分に合った事業所を選ぶことが大事になってきます。そのため、就労移行支援では事業所の見学をおこなってから決めることが一般的です。
就労移行支援事業所の見学は基本的に1時間前後で、スタッフから事業所の特徴や一日の流れ、プログラム内容などの説明を受けることと、プログラム風景など事業所内の見学をおこなうことができます。
就労移行支援事業所の見学をするメリットとしては、Webサイトやパンフレットを見ただけでは分からないことを見ることができる点にあります。事前にスタッフやほかの利用者の雰囲気が分かることや、プログラム内容、訪問するまでのアクセスなど通うことになった場合のポイントを知ることができるでしょう。
ここでは、就労移行支援事業所の見学前の準備から当日の流れ、見学の際に質問されることを紹介します。今回紹介するのは一般的な流れで、就労移行支援事業所によって異なる部分がありますので、ご了承ください。
事前に気になる就労移行支援事業所へ見学の予約を取ります。就労移行支援事業所のWebサイトに取り組み内容が掲載されていたり、パンフレットなどの資料をダウンロードできたりすることがあるので、参考にするといいでしょう。見学の予約もWebサイトに予約フォームがある場合や、電話やメール、SNSなどで受け付けている場合もあります。
予約をした後は日時や場所などが記載された案内メールなどが送られてきますので、内容をよく確認しておくといいでしょう。
当日は時間に余裕をもって(目安:5~10分前程度)就労移行支援事業所に着くようにしましょう。不安な方は、事前に電車などの経路を調べておくか、一度下見に行ってみるのもいいかもしれません。就労移行支援事業所に到着したら、スタッフに予約していることを告げて名乗りましょう。スタッフがこの後の流れを案内をします。
就労移行支援事業所のスタッフから説明を受けながら事業所内を見学します。事業所内では、求人や実習先、プログラムの作成物といった掲示物や、パソコン、テキストなどの備品などを見学していきます。
また、サービス提供時間内であれば、ほかのスタッフや利用者の様子、プログラムの見学ができる場合もあります。ほかの人の目が気になる方は、利用者が帰った後の時間に見学が可能な場合もあります。予約時にどういった形で見学したいか、事前に希望を伝え、問い合わせてみましょう。
事業所内を見学したあとは、面談室などでスタッフと面談をする場合が多いです。面談では見学者が気になることを質問したり、来所の経緯・見学の感想、障害、前職の経験や今後の就職の希望、現在の体調や日ごろの過ごし方など話したりしながら、本人に合うプログラムやサポートなどを一緒に考えていきます。答えづらいと感じる項目は、回答を控えても大丈夫です。
ここでは、就労移行事業所の見学に行く際の服装や持ち物を紹介します。
基本的に就労移行支援事業所の見学では、スーツではなく私服で参加して大丈夫です。ただ、サンダルやハーフパンツなどラフ過ぎる格好は控えた方が無難といえます。気になる方は、見学の予約時などに確認しておきましょう。
就労移行支援事業所の見学時の持ち物も特に決まりはありません。説明を受けることが多いため、メモやペンを持っていくといいでしょう。見学時点では、医師の診断書や障害者手帳なども必要ありません。ただ、パンフレットなどをもらうこともあるので、パンフレットをいれるための袋があった方がいいかもしれません。
一人で就労移行支援事業所の見学に行くことが不安な場合は、家族や支援機関のスタッフと一緒に行くこともできます。同行を希望する方は、見学予約時に何人で行くかを伝えるようにしましょう。
就労移行支援事業所の見学当日に体調を崩したり、電車の遅延などで遅刻したりしそうな場合に備えて、当日の連絡先も確認しておくことも大事です。予約した後に送られてくるメールなどに記載されていることが多いですが、分からない場合は事前に問い合わせておきましょう。
就労移行支援事業所を見学する際に確認するといいポイントを4つ紹介します。行ってよかったと思えるように、事前にポイントを押さえておきましょう。
就労移行支援事業所の場所を確認しましょう。週に4~5日程度通うことを考えて、家から就労移行支援事業所までにかかる時間や交通費、乗り換えの回数などを見ておくといいでしょう。一日だけだと気にならなくても、毎日通う際は負担になる場合があります。また、通う際の電車やバスの混み具合や駅からのルートなども確認しておきたいポイントです。
就労移行支援事業所の雰囲気も確認しておくことが大事です。就労移行支援のプログラムは基本的に事業所内でおこなわれるため、事業所全体の雰囲気から、スタッフやほかの利用者の様子などが自分と合っているかも大事なポイントです。
利用した際に実際に取り組むプログラム内容も、見学時に確認をしておきたいポイントです。パソコンを使ったプログラムが多い事業所や、作業系のプログラムが多い事業所など、就労移行支援事業所によってプログラム内容はさまざまです。また、パソコンのプログラムといっても、事業所によって詳細は異なるため、テキストなどの教材があったら見せてもらうようにしましょう。
就労移行支援は就職を目指して通う場所のため、就職実績の確認もしておきましょう。事業所内に就職者数や就職先などが掲載されていることが多く、もしない場合は面談の際に確認しておくことも大事なポイントです。
就労移行支援事業所の見学をした結果、さらに知りたいと感じたときは体験に進むこともできます。
就労移行支援事業所の体験では、事業所の一日の流れやプログラムなどをほかの利用者と一緒におこなうことが多いです。実際に朝礼やプログラム、お昼や終礼など事業所の一連の流れを体験できるため、見学だけでは分からなかった面も見えてきます。見学と体験を経たあとに利用を希望する方は、自治体へ利用申請するといった流れになります。
就労移行支援事業所の見学をしたからといって、その事業所の体験や利用をする必要はありません。雰囲気やプログラム内容が合わないと感じたときは、また別の事業所を見学することも可能です。実際に複数の就労移行支援事業所を見学や体験することも珍しくないため、気になるところがあったら気軽に見学をしてみるといいでしょう。
LITALICOワークスは各地で就労移行支援の運営をしています。利用される方の「働きたい」という気持ちにこたえるため、その方の状況や希望する就職に合わせた個別最適な支援を提供しています。
未経験の方向けのビジネスマナーやパソコンの基礎講座から、体調安定のためのプログラム、企業で働くことを想定した模擬業務、実際の企業でのインターンなどを、一人ひとりに合わせてサポートしていきます。就職活動では、求人開拓から書類の添削、模擬面接、採用面接への同行などのサポートを実施しています。
見学は随時受け付けていますので、就労移行支援が気になる方はお気軽にお問い合わせください。
ここでは、実際にLITALICOワークスを見学された方の声をご紹介します。ぜひご参考ください。
前職でうつ病を発症したことがきっかけで退職し療養生活を送っていますが、体調がなかなか安定せず、この先仕事ができるかどうかという不安な気持ちがありました。
就労移行支援事業所の見学をしたとき、スタッフへ体調が安定しなくて不安であることを相談すると、体調安定に向けての具体的な取り組みやサポート、就職事例などの話が聞けて、無理なく働けることへの希望が見えました。前向きな気持ちになれたことは、自分にとって、非常に大きな一歩でした。
自分ひとりだけではなく一緒に考えてくれる人がいるということを心強く思い、その後利用することにしました。見学するかどうか悩みましたが、見学して本当によかったと思います。
前職でうまくいかなかった経験から、職種を変えて自分に合う職場で働きたいと思い、就職活動をしていましたが、なかなかうまくいかず、行き詰まりを感じていました。就職活動をサポートしてくれるところはないかと探していたところ、就労移行支援事業所LITALICOワークスを目にしたので、見学してみました。
実際に見学をしてみて、個人個人に合わせたプランを考えてくれたり、就職活動だけではなく就職した後のサポートが受けられたり、自分の特性を活かすために自己理解プログラムや企業インターンの機会などがあったりすることが分かり、非常に魅力を感じました。またスタッフや利用者の雰囲気が自分にも合っていたのも分かってよかったです。
就労移行支援事業所の見学では、1時間程度の時間の中で事業所内の案内や面談がおこなわれることが多いです。就労移行支援は人によっては週に5日、数ヶ月~2年の間で通うことになるため、見学をして雰囲気を確かめてから利用をすることが大事です。見学する際は、就労移行支援事業所の場所や雰囲気、プログラム内容、就職実績など確認するポイントを押さえておくようにしましょう。
就労移行支援「LITALICOワークス」ではいつでも見学を受け付けています。ぜひお気軽にお越しください。
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