【1回目の利用の流れ】
大学生の頃に双極性障害を発症し、数年間自宅療養をし、体調が落ち着いてから就労移行支援を利用し始めました。半年後に障害者雇用で就職が決定し1回目の利用を終えました。
【2回目の利用までの流れ】
Aさんは職歴がなく「早く働きたい」と焦って就職を決めたことで、のちのち職場とのミスマッチが顕在化してきました。
まずは通勤時間が1時間半かかることが負担となってきました。Aさんは最初は時短勤務をしていましたが、徐々に時間を伸ばしていくうちに往復で3時間かかる通勤により疲労がたまっていきました。
また、入社前は就労移行支援事業所のスタッフと一緒に職場への配慮を伝えることができました。しかし、入社後に新たな困りごとが起きたときに、自分だけではどう配慮してもらいたいかについてを、言い出せないまま時間が過ぎてストレスをためていきました。
そうして心身共に負荷がかかった状態で体調が悪化し、就労定着支援のスタッフとも話して1年で退職することにしました。Aさんは退職した際の状況を整理し、もう一度就労移行支援を利用した方がいいと考え、2回目の利用を決めました。
【2回目の利用の様子】
Aさんは就労移行支援の2回目の利用で、「焦ってしまい、自分が働き続けられる条件かどうかをよく考えなかった」「配慮の希望を言い出せなかった」という前回の反省を改善するための取り組みをメインに通所しました。
まずはスタッフと面談を繰り返して、どういったときに相談がしづらいかを考えていきました。そして、「困ったことなどを伝えるのが苦手」ということが分かったため、状況に応じた言葉選びの形を作りスタッフと練習していきました。
求人選びでは、フルタイム勤務することを見越した勤務地を選ぶほか、長く働き続けるために自分が大切にする条件をスタッフと整理し、マッチする求人が見つかるまで焦らず探し続けていきました。
その結果、1回目の利用よりも時間がかかりましたが、マッチする求人を見つけて見事就職することができました。働いた後も困ったことや体調の変化がありましたが、その都度上司や同僚に相談しながら仕事を続けていくことができています。このように、前回の通所や退職の理由を生かして就労移行支援を再利用した方もいます。
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