ASD(自閉スペクトラム症)の方の就職・復職・転職活動のポイントと事例
ASD(自閉スペクトラム症)のある方の働く上でのよくある困りごと、就職・復職・転職活動のポイントやLITALICOワークスを利用して就職された方の就職事例をご紹介します。
・ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたときのこと
・ASD(自閉スペクトラム症)の特性により苦労したこと
・以前の仕事・職場のこと
・LITALICOワークスで学べたこと
・企業実習(インターン)や就職活動のこと
・就職後も長く働くための工夫 など
障害・年代・業種ごとのさまざまな就職事例をご覧ください。
ASD(自閉スペクトラム症)とは
ASD(自閉スペクトラム症)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」などの特性が幼少期から見られ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。知的障害(知的発達症)を伴うこともあります。幼少期に気づかれることが多いといわれていますが、症状のあらわれ方には個人差があるため就学期以降や成人期になってから社会生活において困難さを感じ、診断を受ける場合もあります。
生活に支障をきたすほど特性による困りごとが多い方から、日常生活にほとんど支障のない方までさまざまです。
就職・転職での困りごとは?
ASD(自閉スペクトラム症)は、一人ひとりの特性や困りごとに合わせた理解とサポートが必要な障害です。
主に「人とのコミュニケーションや関わり」「独特のこだわり行動や振る舞い」で悩むことが多く、就職や仕事を進める上では「臨機応変な対応が苦手」「コミュニケーションがうまくいかない」などの困りごとが生じ、安心して長く働き続けることができなかったり、職場での人間関係に苦労したりする場合もあります。
就職・転職活動を進めるために
ASD(自閉スペクトラム症)の方は自身の特性と周囲との環境が合わずに、悩みやストレスを抱えることが多いため、「自分に合った勤務形態が選べる」「職場にサポートしてくれる人がいる」などの環境によって、仕事のやりやすさも変わってきます。
仕事選びにおいては業務内容や職場環境が自分に合っているかを検討することは、安心して長く働くためにも大切です。
LITALICOワークスでできること
LITALICOワークスでは、「コミュニケーションプログラム」や「ストレスマネジメントプログラム」など日々の生活や就職に役立つプログラムが多数あります。
たとえば、作業トレーニングなどをグループでおこない、目標の数や時間、各自の役割をグループ内で決めて自己の役割を把握するなど、一人ひとりに合わせたカリキュラムや目標を設定し、それに沿って取り組みながら、継続的な就労につながる就職をサポートしています。
※本サイトで紹介している就職事例はごく一部です。
ASD(自閉スペクトラム症)の方の就職・雇用事例
診断名別の就職・雇用事例
- 20代
- IT
- 印刷会社
新卒でエンジニアとして入社したAさん。社内のストレスチェックで「高ストレス」と判定され、産業医面談で「うつ・発達障害の傾向」があると言われ退職を決意。
- 20代
- 事務職
- 広告代理店
新卒で入社後にコミュニケーションがうまくいかず人間関係に悩み、適応障害と自閉症スペクトラム障害と診断されたHさん。発達障害ということをなかなか受容することができず……
- 40代
- 事務職
- メーカー
就職してから人間関係に悩み、転職しても改善されず適応障害と診断されたTさん。対人緊張があり、緊張してうまく話せず言葉がつまってしまい、就労移行支援事業所を変更……
- 20代
- 事務職
- 金融
高校生の頃にはじめたダイエットにのめり込み、危険と気付いた頃には摂食障害と診断されたAさん。さらに入院中に自閉症スペクトラム障害との診断。将来のため自立して働く……
- 20代
- 事務職
- 小売業
就労継続支援B型事業所を数年間利用後、「一般企業への就職」「一人ひとりに合った支援」「定着支援サービスがある」に惹かれるも、コミュニケーションがネックになり……
- 40代
- 飲食業
- 調理
大人になるまで自身の障害に気づかず過ごしたMさん。10社以上の転職を繰り返し、苦手なことを1人で解決しようと懸命に取り組みますが、そこには大きな目標があり…