就職活動対策
オープン・クローズで就労するメリットとデメリット
障害のある方の働き方として、オープン就労とクローズ就労があります。
今回は、それぞれのメリットとデメリットや理解しておくべきことについてご紹介します。
オープン就労…障害のあることを企業に開示し、障害のある方を対象とした求人に応募をする
クローズ就労…障害のあることを企業に非開示で就職する
オープンで就労する場合
メリット
- 障害者雇用は障害のある方の雇用を前提としているため、障害や疾患について理解してもらいやすい傾向がある
- 職場環境や業務内容などを企業に相談し、必要に応じて配慮が得られる(合理的配慮)
- 就労移行支援事業所等のサポートがある場合、本人と企業との間で双方が働きやすくなるよう調整してもらえる
デメリット
- 自分だけで就職活動をおこなった場合、求人の選択幅が狭くなる可能性がある
- 入社する企業に、自身の障害・疾病、特性など説明する必要がある
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クローズで就労する場合
メリット
- 障害者求人に比べて、一般求人の方が求人数が多い
- 求人数が多いため、さまざまな業種や職種に応募ができる
- 業務内容にもよるが、給与が障害者雇用より高い傾向がある
デメリット
- 障害を非開示にしているため、勤務形態、業務内容などにおいて配慮を得ることが難しい傾向がある
- 定期的な通院などの調整が難しくなる場合がある
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数字で見るオープン就労とクローズ就労の違い
職場定着率の差
障害者職業総合センターの報告書によると、オープン就労とクローズ就労では、企業に障害を伝えて入社するほうが職場定着率が高いです。
障害者職業総合センター「調査研究報告書 No.137 障害者の就業状況等に関する調査研究(2017年4月)」を基に弊社が一部抜粋・デザイン変更をしています。
就労移行支援事業所「LITALICOワークス」での支援について
LITALICOワークスでは、オープン就労・クローズ就労のどちらであってもご本人の選択を大事にしています。その選択のために必要なプログラム(企業インターン含む)や企業情報を提供しています。
例えば、LITALICOワークスでできることは以下の通りです。
- プログラムを通した他の利用者との関わり
- 企業見学や実際に職場で働いている障害のある方と話ができる
- 企業側に働き方の話を聞ける
実際の定着率のデータから定量的データも伺えます。(障害者職業総合センター「調査研究報告書 No.137 障害者の就業状況等に関する調査研究(2017年4月)」)
その結果、利用開始時にはクローズ就労を希望されていた方がオープン就労を検討されたり、その逆もあったりします。
大切なのは、障害を開示するかしないかではなく、どちらのほうが自分らしい働き方ができるかだと考えています。
もちろん、クローズ就労の場合は周囲からの理解や配慮をしてもらいにくいため、働く中でおきる様々な困りごとに対してご自身での対策や対処が必要になります。それを見越した就職準備を一緒に進めていくことが必要です。
はじめからどちらかに決めてしまうよりも、いろいろな情報や機会に触れる中で、働き方を検討していくのもいいでしょう。
オープン就労・クローズ就労の就職割合
LITALICOワークスを卒業して就職される方の8割以上はオープン就労ですが、クローズ就労の方も、年間1~2割程度います。
オープン就労では企業やご本人の希望にあわせ、面接同席や職場訪問を行うことがあります。クローズ就労では職場訪問ができないものの、就労移行支援事業所でご本人とスタッフの間で面談を繰り返し、安心して働き続けられるようサポートを行っています。
※2022年度実績
障害のある方の就職者インタビュー
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