発達障害のある方の就職・復職・転職活動のポイントと事例
発達障害のある方の働く上でのよくある困りごと、就職・復職・転職活動のポイントやLITALICOワークスを利用して就職された方の就職事例をご紹介します。
・発達障害の診断を受けたときのこと
・発達障害の特性により苦労したこと
・以前の仕事・職場のこと
・LITALICOワークスで学べたこと
・企業実習(インターン)や就職活動のこと
・就職後も長く働くための工夫 など
障害・年代・業種ごとのさまざまな就職事例をご覧ください。
※掲載内容(所属や役割、診断名など)はインタビュー当時のものです。
発達障害とは
発達障害とは、生まれつきの脳機能の発達のアンバランスさと、その人が過ごす環境や人間関係とのミスマッチから社会生活に持続的な困難が生じる状態像を表す行政用語です。主な発達障害は「ASD(自閉スペクトラム症)」「ADHD(注意欠如多動症)」「LD・SLD(限局性学習症)」の3つがあります。これらの特徴は重なり合って表れることも多く、特性の出方や程度は人によって違います。
また、困難に直面した際の心理的影響から、うつ病、双極性障害(双極症)、適応障害(適応反応症)などの精神疾患を併存することもあります。
就職・転職での困りごとは?
発達障害のある方のうち、自分のしたいことや気持ちを伝えることが苦手だという特性のある方は、就活時の面接などにおいてコミュニケーションに課題を抱えることも少なくありません。また、思いつきで行動してしまうという特性のある方は、計画を立てて段取りを組んで進めるという仕事があまり得意ではない傾向にあります。一方で、得意なことと苦手なことがはっきりしているため、得意なことを活かすことでうまくいくケースも多くあります。
就職・転職活動を進めるために
発達障害のある方は得意・不得意がはっきりしている傾向があります。そのため自分に合った業務内容や職場環境を検討することが、安心して働くためにも大切です。就職活動をはじめる前に、まずは自分の特性や得意・不得意を理解し、働きやすい環境はどんなところかをはっきりさせておくことが重要です。自分の得意なことや苦手なことがイメージしにくい方は、支援機関や就労移行支援事業所などを活用し、あなたのことを客観的に見ることのできる支援者と一緒に取り組むといいでしょう。
LITALICOワークスでできること
発達障害のある方がよく抱える課題の1つに、他者とのコミュニケーションが挙げられます。LITALICOワークスではプログラムや個別面談の練習をおこなったり、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を通じて他者との接し方などを練習します。また、得意・不得意を知る自己理解や、適性の高い業務を把握できる企業実習などの機会を経て自分の適職を探すため、就職した後も安心して長く働き続けている方が多くいます。
※本サイトで紹介している就職事例はごく一部です。
就職・雇用事例
診断名別の就職・雇用事例
- 20代
- 事務職
- 印刷会社
初診でパニック障害・ADHDと診断されたKさん。本人は愛着障害だと思うも、臨床心理士資格を持つスタッフが行動・言動や感情の表現法を見て「パーソナリティ障害」ではと……
- 20代
- 事務職
- 小売業
就労継続支援B型事業所を数年間利用後、「一般企業への就職」「一人ひとりに合った支援」「定着支援サービスがある」に惹かれるも、コミュニケーションがネックになり……
- 20代
- 事務職
- 商社
高校時代に保健室登校となり、障害が発覚したTさん。大学は中退し、就労移行支援を利用しながら、希望する正社員で就職したものの就職後も困りごとが多発し……
- 40代
- 飲食業
- 調理
大人になるまで自身の障害に気づかず過ごしたMさん。10社以上の転職を繰り返し、苦手なことを1人で解決しようと懸命に取り組みますが、そこには大きな目標があり…
- 20代
- 食品
- 棚卸し
大学在学中と卒業後に、2度LITALICOワークスに通ったHさん。次々と同級生が就職していく姿に焦りを感じ、就労移行支援を受けながら就職活動にチャレンジしますが…
- 20代
- 軽作業
- サービス業
真面目で頑張り屋な性格が裏目に出てしまうことがあり、友だちの輪に入ることが苦手だったEさん。高校生の時に広汎性発達障害と診断され、卒業後就職した企業でのトラウマが…