パーソナリティ障害(パーソナリティー症)は日常生活や仕事で、周りの人と違う行動や反応をとってしまうことで、本人が苦しい思いをしたり、周囲の人との関係性がうまくいかない状況を引き起こす障害です。
※パーソナリティ障害は現在、「パーソナリティー症」という診断名となっていますが、最新版『DSM-5-TR』以前の診断名である「パーソナリティ障害」といわれることが多くあるため、ここでは「パーソナリティ障害(パーソナリティー症)」と表記します。
周囲の人と違う行動や反応をしてしまうことで、対人関係が不安定になりやすいことが特徴の一つです。
パーソナリティ障害(パーソナリティー症)は、性格の悪さや素行の問題など、本人の意志によるものではなく、認知機能や感情のコントロールなどがうまく働かないといった精神機能の偏(かたよ)りから生じます。
通常は青年期後期(17歳〜20歳頃)から成人期早期(22歳〜28歳頃)に現れますが、15歳以前の少年期に現れることもあります。障害がいつまで続くのかも個人差があります。
パーソナリティ障害(パーソナリティー症)はいくつかの種類(分類)に別れており、種類によっては歳をとるとともに軽減したり、改善したりする傾向もみられます。
パーソナリティ障害(パーソナリティー症)は、その場の環境や状況によって以下のような症状を引き起こすこともあります。
- 不安症‥不安からくる息切れやめまい、発汗、震えなど
- 双極性障害(双極症/躁うつ病)※‥長期間、悲しみで気持ちをふさぎ込んでしまうかもしくは気持ちが高揚し過ぎる
- 身体症状‥身体の不快感や微熱が続くなど
- 物質使用障害‥アルコールや薬などへの依存
- 摂食障害‥食べ過ぎ、極端な食欲のなさ
※双極性障害(躁うつ病)は現在、「双極症」という診断名となっていますが、最新版『DSM-5-TR』以前の診断名である「双極性障害」「躁うつ病」といわれることが多くあるため、ここでは「双極性障害(双極症/躁うつ病)」と表記します。