ここでは認知行動療法の1つ「コラム法」を通して効果を見ていきましょう。
コラムとは枠という意味で、紙に引かれた枠線の項目に沿って「出来事」「自動思考」「感情の点数化」「適応的思考」「感情の再点数化」を記載していきます。
書くことで客観的に見ることができるようになります。このことは「外在化」と呼ばれており、外在化することで自分の認知の癖に気付き、現実とのバランスを整えていくことに役立ちます。
<コラム法で記載する項目>
- 出来事
出来事をなるべく事実のみ書くようにしましょう
- 出来事への自動思考
出来事が起こったときに感じたことをそのまま書きましょう
- 感情の点数化
その時の感情とどのくらいの強さかを100点満点で書きましょう
(感情の例:悲しみ、不安、焦り、不安、怒り、憎しみ、イライラ、恥など)
- 適応的思考
自動思考以外にも別の考え方がないかを書いていきましょう
- 感情の再点数化
適応的思考をした後に感情に再度点数をつけましょう
この取り組みを通して、感情を落ち着かせ多角的に物事を見ることができるようになり、同じ出来事があっても冷静に判断ができるようになる効果があります。
今回は「挨拶が返ってこなかった」時に「嫌われた」と自動思考が浮かんだ、という例でおこなっていきます。
![認知行動療法のやり方・方法?コラム法](https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/wp-works2-prd/CMS/wp-content/uploads/2021/11/01175815/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E8%A1%8C%E5%8B%95%E7%99%82%E6%B3%95_%E6%96%87%E8%A8%80%E3%81%82%E3%82%8A.jpg)
このように「嫌われた」という自動思考で不安や悲しみなどの感情が強く出ていたのが、「聞こえていなかったのかも」などほかの可能性も考えることで、感情が落ち着いていきました。数字を書くことで視覚的にも気持ちが楽になったという効果が実感できます。
コラム法はほかにも「3コラム法」「7コラム法」などの種類があり、最初は時間がかかるかもしれませんが、繰り返しおこなうことで書き出さなくても頭の中で同様な処理ができるようになります。