解離性障害には、解離性同一性障害(解離性同一症)のほかに、「離人症性障害 / 解離性健忘 / 解離性遁走 / 特定不能の解離性障害」があります。
離人症性障害(離人感・現実感消失障害)
自分の身体が自分のものではないように感じ、自分を外から眺めているように感じます。
自分が感じている現実が、現実であるのかどうかが分からなくなってしまうことがあります。
これらの症状は、数時間で消えることもあれば、数年にわたって続くこともあるなど、人によって違いがあります。
解離性健忘
解離が起きている間や前後の記憶が空白、または喪失した状態になります。
いわゆる記憶喪失の状態となり、記憶の失い方によって種類が分けられています。
- 限局性健忘:限られた期間の出来事が思い出せなくなる
- 選択制健忘:限られた期間の出来事のうち、一部が思い出せなくなる
- 全般性健忘:自分が誰でどこにいるのか分からない、過去の経験も忘れてしまうことがある
これらの症状が、いくつか重なって表れることもあります。
解離性遁走
解離が起きている間に、突然縁もゆかりもない場所や遠く離れた場所に移動したりします。
解離中の記憶を思い出すことが困難なため、遁走(とんそう)が終わった後、恐怖や不安を感じたり、混乱したりすることがあります。
特定不能の解離性障害
上記のどれにも当てはまらない解離の症状を指します。
解離性障害の中では、この特定不能の解離性障害が一番多く、全体の半数以上を占めているともいわれています。