リワークプログラムの内容は、開催している機関によってさまざまです。
いくつかの取り組みがおこなわれるパターンが多く、例としては下記が挙げられます。
個人作業課題
個人作業課題では、復職後に携わる仕事を想定した作業をおこないます。
例えば、書類を扱う作業や、パソコンを使用した入力作業などです。
実際の職場に近い環境でプログラムを実施することで、集中力や注意力、作業能力を回復させ、身体を慣れさせる目的があります。
ストレス対処
ストレス対処のプログラムでは、自身がどのような状況のときにストレスを感じやすいのか分析します。
そのうえで、考え方のクセや陥りがちな思考パターンを把握し、ストレス対処法を学びます。
キャリアデザイン
これまでの仕事などを振り返り、自身にどのような能力があるのか再発見するプログラムです。
また、振り返りをした後には、今後の仕事においての方向性についても考えていきます。
グループミーティング
ほかの参加者と接点を持ち、他者の考えやアイデアを知るプログラムです。
具体的には、復職への不安や症状など、テーマに沿って複数人で話し合います。
ほかにグループトークやグループワークと呼ばれることもあります。
ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)
ソーシャル・スキルとは、人と関わる際に大切なスキル(能力)のことを差します。
うつ病の有無にかぎらず、社会人にとっては欠かせない要素と言えるでしょう。
例えば「挨拶をする」「お願い事をする」「頼まれごとを断る」などの状況で交わす会話内容が挙げられます。
ソーシャル・スキル・トレーニングでは、どのような言い方をすれば誤解されず、スムーズに伝わるのか学ぶことができます。
しばらく仕事から離れていた方にとっては、職場でのコミュニケーションについて、復習するきっかけにもなるでしょう。
実際のプログラムでは、実際に複数の参加者へ、上司役や部下役などの割り振りをして、コミュニケーションの練習をおこなうパターンがよく見られます。