診断書は、会社の休職制度を利用するときや、保険の手続きをするときなどに必要です。
しかし、診断書は日常的によく使うものではないため「すぐに書いてもらえるのか」「費用はどのくらいかかるのか」など、疑問点が多くある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、診断書の依頼方法や作成にかかる費用についてご紹介します。
また「そもそも診断書とは何のためにあるのか?」も合わせて解説していきます。
診断書は、会社の休職制度を利用するときや、保険の手続きをするときなどに必要です。
しかし、診断書は日常的によく使うものではないため「すぐに書いてもらえるのか」「費用はどのくらいかかるのか」など、疑問点が多くある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、診断書の依頼方法や作成にかかる費用についてご紹介します。
また「そもそも診断書とは何のためにあるのか?」も合わせて解説していきます。
まずは「診断書とはどのようなものなのか?」という疑問にお答えしていきます。
診察した医師が患者の病名や症状を記載した書類のことを「診断書」といいます。
公的な証明として扱われるため、会社や保険会社から提出を求められることもあります。
そして、診断書の用途によって、記載しなくてはいけない項目や内容が変わってきます。
例えば、「この日に受診したということが分かればいい」ケースであれば、日付と病名のみの記載でも問題ありません。
しかし、場合によっては、より詳しい内容が分かる診断書を提出しなくてはいけないこともあります。
そのため、診断書の提出を求められたら、どの項目の記載が必要なのか事前に確認しておいた方がよいでしょう。
診断書が必要になるケース(タイミング)の例としては、下記が挙げられます。
ひとつずつ、詳しくお伝えしていきます。
精神疾患や病気で休職するとき
精神疾患や病気の症状によっては、医師が休職した方がよいと判断することがあります。
このとき、会社の窓口で休職手続きをするとともに、医師が作成する診断書を提出します。
休職手続きに必要な診断書には、多くの場合、休養期間が書かれており、この期間を参考にしながら、実際に休職する日数を会社と相談して決めていきます。
ただし、休職制度は法的な制度ではなく、会社が独自で導入している制度のため、休職できるかどうかは事前の確認が必要です。
休職制度は、会社の就業規則に記載があることが多いですが、詳しいことは人事部などに確認してみるとよいでしょう。
精神疾患や障害を理由に業務内容を調整するとき
精神疾患の症状によっては、現在の職場環境に困難を感じることがあるでしょう。
そういった困難に対して働きやすくなるための配慮を希望したときに、事業者が必要かつ合理的な範囲で職場環境などの調整をすることを「合理的配慮」といいます。
例えば、「視覚過敏があって、周りの動きが目に入って集中できない」という方の場合は、会社ができる範囲で「席を一番奥にする」「席の周りにパーテーションを設置し、動きが目に入らないようにする」などの合理的配慮をおこなうことがあります。
上記のように、本人の希望や医師の判断を会社へ伝えると、業務内容を調整してもらえるケースがあります。
このとき、正しく症状を伝えて、スムーズに「合理的配慮」を得るために、医師の診断書が必要になったり、会社から求められたりすることがあります。
福祉制度を利用するとき
福祉制度の利用手続きをするときにも診断書の提出が求められます。
福祉制度の例としては、下記が挙げられます。
自立支援医療(精神通院医療)とは、通院しながら精神疾患の治療を続けている方の医療費負担を軽くするための制度です。
適用されると、通常3割の医療費の負担が1割になります。
ただし、精神疾患と関係がない症状の治療費(風邪薬など)は対象外です。
この、自立支援医療(精神通院医療)を利用する際は、治療内容や治療方針などが書かれた診断書が必要です。
診断書を見たことがないと「どのような内容が書かれるのか?」気になることもあるのではないでしょうか。
この項目では、診断書の内容についてご紹介します。
診断書に書かれているのは、患者の氏名や住所、受診日や病名などの情報です。
病院やクリニックによって、フォーマット(形式)が異なるケースはありますが、基本的な項目は下記の通りです。
診断書の用途によって、必要がない箇所は省略されます。
診断書は医師が作成するため、患者の希望に沿えない場合もあります。
また、うつ病などの精神疾患の場合、医師は診察室での患者の様子や、問診内容をもとにして診断書を書きます。
診察を受ける前に「食事はどの程度食べているか?」や「睡眠は十分にとれているか」など、簡単に振り返っておくとよいでしょう。
診断書の発行は無料ではないため、作成するにあたって費用がかかります。
診断書の発行にかかる費用(料金)は、全国一律ではなく各病院が設定しています。
診断書の記載内容にもよりますが、おおよそ、2,000円〜10,000円程度です。
また、医療保険の対象にはならないため、全額自己負担となります。
診断書の費用(料金)は、内容が複雑になるほど高くなります。
例えば、障害年金を申請する際に必要な診断書を依頼する場合、10,000円ほどかかるケースも考えられます。
病院によっては、公式サイトに「診断書料金のご案内」を記載していることがあります。
気になる方は、来院前にWebサイトを確認するか、電話で問い合わせてみるとよいでしょう。
この項目では、診断書の作成を依頼する際に知っておきたいポイントを解説します。
診断書は医療機関に依頼すると、作成してもらうことができます。
大きな病院の場合、書類専門の窓口で申請するケースもあります。
詳しくは各病院の窓口に問い合わせてみましょう。
診断書の作成期間は病院によって異なっています。
診断を受けた当日に発行してくれる病院もありますが、基本的に2週間前後の日数が必要になると考えておくとよいでしょう。
診断書の発行に日数がかかる場合は、後日受け取りに行きます。
また、医療機関によっては、作成した診断書を郵送(※)してくれるところもあります。
(※)送料は別途負担になる場合があります。
診断書は医療機関に依頼すれば必ず作成してもらえる書類ではありません。
診察を担当した医師が、診断書の必要性を判断します。
そのため、診察を受けるときに症状が見られない場合は、診断書がもらえないケースも考えられます。
診断書の有効期限は、一般的に発行してから3ヶ月といわれています。
有効期限を過ぎた診断書は、証明書として利用できないため、必要であれば再度発行を依頼しなくてはいけません。
診断書を会社へ提出して休職する際に押さえておきたいポイントについて解説します。
休職制度は会社独自の制度であるため、制度の有無や詳細は勤め先によって異なります。
そのため、事前に制度があるかないかだけでなく、下記を確認しておきましょう。
休職可能期間のほか、休職中の給与の有無や、連絡手段を聞いておくと安心です。
また、忘れてはいけないのが、社会保険の支払い方法についてです。
基本的に、社会保険料は休職中も支払わなくてはいけません。
しかし、給与の支払いがない場合、休業前のように天引きができないため、場合によっては、事前に振り込むように求められるケースもあります。
「社会保険の支払いができていなかった」という状況を避けるためにも、事前に「どのようにして支払うのか」確認しておきましょう。
多くの場合、上司や人事部、産業保健スタッフなどに問い合わせると教えてもらえます。
健康保険に加入している場合、条件を満たすと傷病手当金を支給してもらえます。
ここでは、全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している被保険者が傷病手当金を受け取れる条件をご紹介します。
会社から給与が支払われる場合、傷病手当金から給与分を差し引いて支給されます。
金額は人によって異なりますが、目安は「休業前に受け取っていた給与の3分の2」といわれています。また、支給される期間は通算1年6ヶ月です。
詳しくは、全国健康保険協会の公式サイトをご覧ください。
休職中は身体を休めることを第一に考えましょう。
寝る時間をしっかりと確保して、栄養バランスのいい食事を心掛けましょう。
もしも「眠れない」「食欲がない」などの症状があれば、かかりつけの医師へ相談してください。
また、どのような症状であっても、通院や薬の服用を医師の指示通り続けることが大切です。
少し具合が良くなってきたからといって、自己判断で止めてはいけません。
調子が戻ってきたら、徐々に生活リズムを整えつつ、散歩やストレッチをすることも大切です。
ただし、医師へ相談しながら、無理のない範囲でおこなうようにしましょう。
しばらく仕事から離れていると、復職や再就職に対して不安を覚えるのは自然なことです。そのようなときに利用できる支援として「就労移行支援」が挙げられます。
就労移行支援は、精神疾患や障害のある方の就職をサポートする制度のひとつです。
LITALICOワークスは、全国で就労移行支援事業所を運営しています。15年以上の長い実績と全国120拠点以上展開している強みを活かし、長年築き上げてきたLITALICOワークスならではのさまざまな企業とのつながりがあります。また、さまざまな障害のある方のサポートのために、各分野の専門家が支援プログラムの監修に携わっています。
うつ病などの精神疾患のある方に対しては、体調管理の方法やストレスマネジメントを実践し理解を深めたり、企業インターンに参加し自分に合う職場環境を見つけたりするなど、一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供しています。また就職だけではなく、働き続けられるように就職後のサポートもおこなっています。
一定の条件を満たせば休職中の方も利用できる場合があります。まずはお気軽にLITALICOワークスまでお問い合わせください。
診断書が必要なときは、医療機関に依頼することで作成してもらえます。
ただし、作成にかかる期間や費用は病院によって異なるため、事前の確認が必要です。
また、診断書を依頼する際は、使用目的だけでなく、自身の症状もできる範囲で正しく伝えることが大切です。
「うまく伝えられるか不安」という方は、診察前に「いつから症状が出たのか」や「症状によってどの場面で困りごとがあるのか」など、話す内容を整理しておくとよいでしょう。
もし復職や再就職、これからの働き方などに不安があれば、一人で抱え込まず、お気軽にLITALICOワークスまでお問い合わせください。一緒に自分らしい働き方を考えていきましょう。
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