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お役立ち仕事コラム

ハローワークの障害者求人とは?求人の探し方、障害者相談窓口の活用方法など解説

更新日:2024/07/17

ハローワークは、就職について悩んでいる・困ったときに使える公共機関の一つです。

 

ハローワークと聞くと「求人探し」のイメージが連想されるかもしれませんが、実はそれだけではなく、就職活動に関する相談や職業訓練、就職面接会など幅広いサポートをしています。

 

本記事では、ハローワークの障害者相談窓口をはじめ、具体的なサポート内容や障害者求人の探し方、活用するメリット、就職活動のポイントなど幅広くお伝えします。

ハローワークの障害者求人を探すときに活用したい障害者相談窓口とは?

ハローワークとは?

ハローワークは厚生労働省によって都道府県に設置されています。

 

正式には「公共職業安定所」と呼ばれていますが、一般的に「ハローワーク」と呼ばれることが多いです。全国に544ヶ所(令和2年度時点)があり、働きたいという思いのある方が就職できるよう、積極的にサポートしています。またハローワークは公共機関のため、就職したいと思ったときに無料でサポートを受けることができます。

ハローワークにある「障害者相談窓口」とは?

ハローワークは「一般窓口」だけではなく、障害のある方のための「障害者相談窓口」もあります。
(※)正式には専門援助部門の障害者専門窓口と呼ばれるものになりますが、この記事では分かりやすく「障害者相談窓口」と表記します。

 

ハローワークの障害者相談窓口では、主に障害への専門的な知識がある担当者が、就職を希望する障害のある方のために相談や就職活動・就職した後のサポートなど幅広く実施しています。

 

中には手話通訳士や精神障害者雇用トータルサポーター、難病患者就職サポーターなど配置しているところもありますので、詳しくはハローワークのWebサイトでご確認ください。

 

一般窓口にはないサポートが受けられますので、

  • 自分に合う障害者求人を探している
  • 初めての障害者雇用で働くことに不安がある
  • 障害特性に合わせたサポート内容が知りたい

などがあれば、まずは「障害者相談窓口」へ相談するとよいでしょう。

 

「障害者相談窓口へ行ったら、必ず障害者雇用で探さないといけないのか?」のように不安を感じるかもしれません。ですが、実際には一般求人と障害者求人を併用して就職活動をされている方もいます。障害を開示して働くかどうかのお悩みも、まずは障害者相談窓口で相談してみてもよいかもしれません。

ハローワーク障害者相談窓口の対象者は?

障害(※)があることで働くことに困難がある方が対象となります。

(※)身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、高次脳機能障害、難病など。障害者手帳の有無は問いません。

ハローワーク障害者相談窓口の必要な持ち物は?

障害者手帳を持っている方は障害者手帳を持参しましょう。

 

※相談の内容によっては、主治医の診断書やハローワーク書式の意見書などの提出が求められる場合もあります。

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ハローワークで障害のある方が受けられる就職活動のサポートについて

ハローワークでは、障害のある方が就職できるようさまざまなサポートを実施しています。その一例をご紹介します。

就職における支援

障害者求人の紹介や斡旋だけではなく、就職活動の進め方や応募書類の添削、面接同行、就職後の継続的なサポートなど、幅広い支援を実施しています。応募書類や面接などで不安があれば、ハローワークへ相談するとよいでしょう。

ハロートレーニング

希望する仕事に就くために必要な職業スキルや知識などを習得することができる公的制度です。基本的に無料で受けられることが多く、事務系をはじめ、プログラミングやWebデザインなど幅広い職業訓練があります。

就職面接会

ハローワークでは、企業と障害のある方が出会う場として定期的に就職面接会を開催しています。就職面接会では複数の企業が参加するため、多くの企業の情報が得られたり、1日で複数の面接を受けることもできます。

 

※感染症対策のため、一部実施していない場合もあります。お近くのハローワークでご確認ください。

障害者トライアル雇用

企業で一定期間働いてみて、自分が働きやすい環境であるかどうか、企業との相互理解を深めながら双方の不安を解消していけそうかなど、継続雇用前に見極めていきます。その結果、双方にとって働けそうとなった場合、同じ会社へ継続して働くことが可能になります。

 

また、障害者トライアル雇用を経由して継続雇用された方は安定して長く働き続ける傾向があるといわれています。障害者トライアル雇用を受けるための条件がありますので、詳細はハローワークでご確認ください。

チャレンジ雇用

各府省・各自治体の非常勤職員として一定期間働きます。そこで働いた経験を活かし、ハローワークなどの就職活動を通じて、一般企業などの就職につなげることを目的とした制度です。

 

また障害者トライアル雇用とは違い、同じ会社へ継続して働くことはできませんので、ご注意ください。一般企業などで働く前にまずは働くことの経験を積みたいという方はハローワークで相談するとよいでしょう。

必要に応じて関係機関や職業訓練などのご紹介

本人の状況に合わせ、生活をサポートする支援機関や一般企業に必要なスキルを身につけるための職業訓練など、必要に応じてご案内いただけることもあります。

ハローワークの障害者求人と一般求人の違いは?それぞれのメリットやデメリットを解説

ハローワークには障害者求人と一般求人があります。

 

ここでは、障害者求人と一般求人の違いやメリット・デメリットを確認したうえ、自分に合う求人を考えていきましょう。

 

まずは働き方として「オープン就労」と「クローズ就労」という選択肢があります。

  • オープン就労
    企業に障害を開示して働くこと(障害者求人、一般求人両方とも)
  • クローズ就労
    企業に障害を開示せず働くこと(一般求人)

オープン就労におけるメリット・デメリット

【メリット】

  • 障害を知ってもらったうえ、配慮が受けられる
    (配慮例)業務時間や内容などの調整、通院や体調などの相談がしやすい、など
  • 就労移行支援事業所などの支援機関がついている場合、本人と企業の間で配慮事項を検討・調整してもらいやすくなる

【デメリット】

  • 障害者求人は一般求人に比べると求人数が少なく、簡易な仕事が多い
  • 週20時間未満の求人が少ない傾向がある

クローズ就労におけるメリット・デメリット

【メリット】

  • 障害者求人に比べると求人数が多く、業種や職種が豊富である
  • 高度な勤務内容の求人などが見つけやすい

【デメリット】

  • 障害を開示しないため、配慮を会社に求めにくい
  • 困りごとや体調安定に対して、自分で対処できる能力やスキルが求められる

またオープン就労のうち障害者雇用で働く方と、クローズ就労で働いている方における職場定着のデータによると、オープン就労のうち障害者雇用(障害者求人)で働く方の定着率は70.4%、クローズ就労で働く方(一般求人)の定着率は30.8%となり、障害者求人に応募された方の方が定着しやすい傾向があります。

これらはあくまでも「傾向」・「例」です。本人の障害特性や就職先によって、メリット・デメリットが異なります。オープン就労を選択しても職場に適切な理解・配慮が得られないことでメリットを感じられない場合もあれば、本人に合った求人を選択すればクローズ就労の方がメリットが大きい場合もあります。

 

そのため、求人探しを始める前に、自分が安心して働くための自己分析を徹底的におこなうことが大切です。具体的には「自分の障害特性はどのようなものか」「自分でできること・サポートがないと難しいものは何か」「働くうえで大切にしたい条件とは何か」など分析したうえ、求人を探すとよいでしょう。

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ハローワークの障害者求人で就職活動をおこなうときの流れとポイント

ハローワークの障害者求人での就職活動の流れは、基本的に一般求人での就職活動の流れとほぼ同じになります。障害者求人での就職活動においては、特に面接で「障害特性について」「どのような配慮があるとよいか」などの説明が求められることが多いため、障害特性や必要な配慮事項を伝えるスキルが必要になっていきます。

 

【就職活動の流れ】

  • STEP1. 自己分析
  • STEP2. 企業・求人探し
  • STEP3. 応募書類作成
  • STEP4. 面接準備
  • STEP5. 応募
  • STEP6. 面接
  • STEP7. 就職(内定)

それでは、就職活動の各段階におけるポイントを見ておきましょう。

自己分析

就職活動をするにあたって、まず必要になるのは自分を知ることです。例えば、以下の項目を整理して、自己分析をするとよいでしょう。

  • 働くことで実現したい夢や目標
  • 障害特性、安定して働くために必要な配慮項目
  • 長所と短所、アピールポイント など

そのうえでどのような働き方(オープン就労・クローズ就労)ができるとよいのか、雇用形態や通勤時間など、求人に希望する条件を整理していきましょう。

企業研究・求人探し

自己分析した情報を基に企業研究や求人探しをしてみましょう。例えば「働きやすさ」を重視している場合、仕事内容や勤務形態、障害者雇用の実績やどのようなサポートがあるのか、など見てみるとよいでしょう。

 

企業のネームやブランドだけではなく、条件面や企業理念なども含め、本当に自分がやりたいことが実現できるかどうかを総合的に判断していくことが大切です。

応募書類作成

「自己分析」「企業研究・求人探し」の段階で整理した情報を活用しましょう。客観的に見ることができるよう、作成した資料をハローワークの担当者に見てもらうとよいでしょう。

面接準備・面接

面接がうまくいくためには、繰り返し練習することが大切です。面接のときの話し方や姿勢などによって相手に与える印象が異なりますので、意識しておくとよいでしょう。また模擬面接は客観的に自分を振り返るよい機会となります。

 

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ハローワークでの障害者求人の探し方や応募するときに必要な手続きとは?

障害者求人の探し方

Webサイト「ハローワーク・インターネットサービス」で求人情報を自宅やハローワークで探すことができます。

 

Webサイト「ハローワーク・インターネットサービス」は誰でも見ることができますが、ハローワークに求職登録した方しか見られない求人もありますので、事前にハローワークに求職登録するとよいでしょう。

 

※令和3年9月21日からハローワークインターネットサービスの「求職者マイページ」が拡充されます。詳しくは各ハローワークにお問い合わせください。

障害者求人へ応募する場合

ハローワークの障害者求人は、ハローワークで紹介を受ける必要があります。ハローワークを利用して応募する求人の場合は事前に求職申込み手続きをおこなう必要がありますので、その流れについてご説明します。

求職申込み手続きについて(※)

  • STEP1. 「自宅にあるパソコン(インターネットあり)」もしくは「ハローワークにあるパソコン」でハローワークインターネットサービスの中にある「求職申込み(仮登録)」で本人情報や求人条件など入力します。
  • STEP2. ハローワークの相談窓口で手続きをします。
  • STEP3. ハローワーク受付票を受け取ったら、手続きは完了になります。

※感染症拡大防止の観点で来所によらない手続きも可能な場合もありますので、詳しくはお近くのハローワークへご確認ください。

 

ハローワーク受付票には、求人情報を検索する際に必要となる求職番号が記載されています。またハローワーク受付票を窓口で提示することで、ほかのハローワークも利用することができますので、常に持参するとよいでしょう。

ハローワークを利用して応募した場合の流れ

  • STEP1. 応募したい障害者求人があったら、ハローワークの担当者へ相談してみましょう。求人票だけでは分からないことや気になることは、ハローワークの担当者が代理でお問い合わせをしてくれる場合があります。
  • STEP2. ハローワークの担当者が希望する求人の人事担当者へ応募状況の確認をしたうえ、紹介状を発行します。
  • STEP3. 書類選考のうえ、面接を実施します。求人によっては面接から実施する場合もあります。

 

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ハローワークと人材紹介や求人サイト、就労移行支援事業所との違いは?

ハローワーク

ハローワークは、障害のある方に対する就職サポートだけではなく、企業の障害者雇用を促進する役割も担っています。ハローワークは障害者雇用未達成企業に対して求人開拓や障害者雇用サポートを実施しています。さらにハローワークの求人は無料で求人を掲載できるため、求人数が多いことがメリットになります。また、就労移行支援事業所などの支援機関と連携をしながら、本人に合わせた求人開拓などをおこない、就職活動をサポートしています。

人材紹介(就職・転職エージェント)

多くの人材紹介では、キャリアアドバイザーなどの方との面談をおこなったうえ、希望条件にあった求人を紹介してもらえるサービスです。キャリアアドバイザーなどの方が就職・転職に関するアドバイスや面接日の調整などサポートします。

就職・転職サイト

人材紹介とは違い、人を介さない就職・転職サイトです。数多くの求人を自由に検索・閲覧ができるうえ、気になった求人は就職・転職サイトを通じて応募することができます。

就労移行支援事業所

上記のような「求人紹介・斡旋」とは違い、一般企業で働くための準備をするための通所型福祉サービスになります。具体的には自己理解を深めたり、ビジネスマナーやコミュニケーションスキルなど含めたプログラムを受講したり、職場実習で自分の特性・適性を見つけたり、といったように自分に合う仕事を見つけていくサポートをしています。就職活動ではハローワークなどと連携してサポートすることもあります。

 

上記に挙げられたものはどれがいい・悪いはなく、それぞれのサービス内容を理解したうえ、就職活動を進められるとよいでしょう。

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就労移行支援事業所「LITALICOワークス」

自分らしい働き方をサポート「就労移行支援事業所」

 

LITALICOワークスは各地で就労移行支援事業所を運営し、障害のある方の「働きたい」をサポートしています。

 

LITALICOワークスでは一人ひとりの症状や得意不得意、希望する就職などを伺い、計画を立てたうえで支援をおこないます。

 

例えば以下のようなサポートをおこなっています。

  • プログラムを通して自己理解を深め、ストレスコントロールを身につける
  • 企業インターンを通して、自分が安心して働けるような職場環境を探す
  • 就職後、本人と職場の定期的な面談を通して長く働き続けるためのサポートをおこなう など

障害を開示するかどうかで悩んでいる場合でも、上記のような取り組みを通して自分に合う働き方を就労支援のスタッフと一緒に検討することもできます。その結果、障害を開示せず働くこととなった場合でも長く働き続けられるようサポートをおこないます。

 

LITALICOワークスは休職中の方も一定条件を満たせば利用できる可能性があります。相談は無料で随時受け付けています。「まずは体調を安定させたい」「自分に合う職場を見つけたい」などの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

【無料】LITALICOワークスの内容について詳しく聞く

ハローワークと就労移行支援事業所を併用するメリット

「ハローワークで就職活動する」という選択肢のほか「就労移行支援事業所に通いながらハローワークで就職活動する」という選択肢もあります。就労移行支援事業所に通いながらハローワークで就職活動するメリットは以下の通りです。

  • 企業で働くために必要なスキルだけではなく、体調管理や自己分析なども含めた準備ができる
  • 自分に合う仕事を見つけるためのプログラムや職場実習(※)などへ参加できる
  • 就労移行支援事業所で取り組んできたことを面接でもアピールできる
  • 就職後の定着支援サービス(※)を最長3年まで受けられる

デメリットは自分に合う仕事を見つけるための準備期間が必要になるため、時間がかかってしまうことにありますが、長期的に見たときに自分が安心して長く働ける仕事を見つけたいという方はこの選択肢も視野にいれてもよいでしょう。

 

(※)職場実習(企業インターン)…自分に合う職場や働き方など見つけるために企業の実習を経験すること

(※)定着支援サービス…障害のある方の就労や、就労に伴って生じている生活面での課題を解決し、長く働き続けられるようにサポートする障害福祉サービス

まとめ

1人で就職活動を進めているが、なかなかうまくいかないなどのお悩みがあれば、まずはハローワーク障害者相談窓口へ相談するとよいでしょう。一緒に自分に合う仕事を探したり、就職活動に関連する情報収集や応募書類などの添削、求人数が多いなど、ハローワークならではのメリットがあります。

 

自分に合う仕事をじっくり見つけたいという方は就労移行支援事業所を利用しながらハローワークを活用するという選択肢もあります。1人で悩みを抱え込まず、ぜひハローワークや就労移行支援事業所など上手に活用して、自分らしく働ける場所を見つけてください。

 

もし就活につまづいたり、自分に合う働き方に悩んだりしたら、ぜひLITALICOワークスまでお問い合わせください。一緒に自分らしく働ける方法を探していきましょう。

更新日:2024/07/17 公開日:2021/09/27
  • 監修

    東京労働局 墨田公共職業安定所

    専門援助第二部門(障害者専門援助窓口)

    ・最寄りの錦糸町駅から徒歩5分の立地で、交通の便の良さから、管轄以外の相談も多数。

    【管内の特徴】
    ・中小零細企業が多く、規模30人未満の事業所が94.6%を占める。

    ・都内でも製造業の占める割合が18.5%と高く、生産関連機器、繊維衣服、紙加工品、ゴム、皮革製品等多岐にわたる。後継者の不在などで廃業する業者もあり、事業継承が喫緊の課題である。

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